- 名前
- チナツ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 45歳
- 住所
- 福岡
- 自己紹介
- 裏(*´▽`*)キャ
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事件4
2011年09月08日 20:10
翌日。
朝会社に行くと彼は会社に来ていなかった。
予定スケジュールのボードを見ると
10:30~と書かれていた
やっぱりダメだったんだと思った
刺されたりとか・・してないと良いけど・・
背筋が寒くなる
どちらにせよ
非常にまずい状態に違いない
10時半を少し越えた所で
彼はやってきた
急ぎの仕事をばたばたと片付けている
ほんとは飛んで行って「どうなったの?」って聞きたいけど
それも出来ない
あたしの頭はパンクしそうで仕事も手に付かない
スケジュールボードの前を彼が通った時
ぺたんってマグネットを貼る音が聞こえた
ふと顔を上げると
彼の予定が公休に変わってた
帰るんだ…
やっぱりヤバいんだ…
仕事の合間を見計らって倉庫に行った
彼は倉庫に行くあたしをちらりと見たから
来てくれるかもしれない
10分待ってたけど彼は来なかった
いや、来たけどあたしを見つける前に呼ばれて行った
自分も急ぎの仕事があったから
いったん戻って仕事片付けて
倉庫で待ってた
こんどは来るまで待とうと思った
少しして彼は来て
倉庫の奥で少しだけ話せた
「だいじょうぶ?だめだった?」
「話し合ってる。」
「ごめん…」
「きもちが上向いたり下向いたりしてるから…」
「だいじょうぶ?」
「会わせろって言ったり、落ち込んでたり」
「そっか…。」
「そっちに行かないようにはするから」
「…いいよ。あたしは守らなくていい」
「…」
「辞めたりしない?」
「わからない…」
「あたしが辞めるから。そっちがいい絶対。」
「とにかく、話し合ってるから。待ってて」
本当にちょっとだけだったから
聞きたいことの1/10も聞けなくて
言いたいことの1/100も言えなかった
「◯◯さん…」
去ろうとした彼を呼んだけど気付かなかった
でも呼び止めて何を聞きたいかどうかも解らなかった
彼はそれから2時間程かけて仕事を片付けて
奥さんのために帰って行った
こういう時に仕事ほっぽって帰ってきてくれる人はすごくステキだと思う
けど
痛かった
もし帰らなければあたしが無理矢理帰してた
けどやっぱり痛かった
「奥さんの事大事にしてあげて」
こころからそう思う
本心が
邪魔をする
いかないで。
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