- 名前
- zz987
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- 年齢
- 62歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- スーパーアーティストzz987立川在住。平日/昼間のみ営業の秘密の遊園地・・御一緒に...
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★吉原(16)
2011年05月29日 00:06
古今亭志ん生の「蛙の女郎買い」(別名・蛙の遊び)・・この噺は、志ん生が吉原系の噺をする時、好んで枕に使っていたものです。・・録音のまんま、引き写します。
昔は浅草から吉原に掛けて大きな田圃がありました。この田圃を突っ切って冷やかしに行ったものです。
<惚れて通えば千里も一里 長い田圃もひとまたぎ>
学校じゃ、あんまり教えないけれど・・・。毎晩、冷やかしがゾロゾロ田圃を通り、女の噂やなんかを言い合うので、田圃の蛙が覚えてしまい・・・
「オイどうだい、人間ばかり冷やかしに行くから、蛙仲間もみんなで冷やかしに行こうじゃねえか。えー・・殿様、お前は背中に筋があって様子がいいよ。アカも行くか、アオもみんなで行こうぜ、エボ(イボ)、エボは汚ねえな・・・まぁ、でも連れてってやろう。人間と同じように後足で立っていくんだ。いいか、はぐれたら踏み潰されちゃうから気ィ付けなよ」・・・と繰り出した。
「ここが吉原だ。綺麗だな。」・・・見世に七人の花魁が並んでいるのを見て、
「おう、どれがイイ?」
「俺ァ、上(かみ)から四枚目の女がいいなァ」
「ん~俺ァ違うな、下(しも)から四枚目がいい」
「ああ、なるほど・・・?ん? 真ん中だから同じだい」
「どうして、あの女がいいんだい」
「着ている仕懸けが『八橋』だからな、俺達ァ八橋は恋しいよ」
「なんていう名か聞いてみな。おい、若い衆さん、八橋の仕懸けェ着ているのは何てェ名前だい」
「私どもにはいませんよ」
「あすこにいるじゃないか」
「八橋の仕懸け着ているのはお向こうさんですよ」
蛙だから立ってたんで、目が後ろについていた。
板を段々につないだ小さな橋を『八橋(やつはし)』と言い、水辺や湿地帯でよく見かけるものです。足元の悪い場所での草花鑑賞に適したこの八橋、花札の菖蒲にも八橋が描かれています。・・まぁ、水辺や湿地帯と言えば、蛙。だから、『俺達ァ八橋は恋しいよ』・・・の台詞。
・・・なんとも、シュールな噺で、ちょっと気に入っています。また、志ん生さんが、いいんですよ。
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