- 名前
- 京介
- 性別
- ♂
- 年齢
- 71歳
- 住所
- 神奈川
- 自己紹介
- 30歳未満、未婚、ログ更新の無い方のメールお断ります。 犬猫が大好きで、勿論女性はそ...
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恵理香 26-一人
2011年03月21日 23:49
「へー、いい家」
引越しの手伝いに来ると言って聞かなかった。
「娘の引越しを手伝わない母親がいる?」
そう言われれば、俺には何も言えはしなかった。
何日も前からアパートに来て、食器や何やら梱包の仕方を恵理香に教えている。
「ほらこうして包んで、こうダンボールに入れれば割れない」
俺は何回も引越をしてるぞ
そんな事はみんな知ってるぞ
そう言いたかったが、真理さんにそんなこと言える訳が無い。
一言でもそんなことを言えば、何を言い返されるか分から無い。
ここはぐっと堪えるより仕方が無い。
朝からの引越しで、もう殆どのダンボールが片付いた。
俺は先ずパソコンを繋ぎ、本を棚に並べるとすぐに終わってしまった。
今二人は食器に取り掛かっている。
新しく買った食器棚に並べながら、何やら二人が話していた。
「真理母さん、犬を飼う積もりなんです」
「犬種は?」
「レトリバー」
「ゴールデン?ラブラドール?」
「ラブ」
「どこか貰う当てがあるの?」
「いいえ、ペットショップにしようかと」
「母さんが連れて来てあげる」
「友達の所で8頭生れて、貰って欲しいとこの前頼まれたの」
「家には2頭いるから断ろうとしてたのよ」
「佐藤さんって言ってね、そのご夫婦歳が30歳も離れているの」
「へー、凄いですね」
「ええ、奥さんがひなたさんって言うんだけど、貴女と絶対いい友達になる。今度紹介してあげるね」
「お願いします・・・あー良かった」
女二人して抱き合っているのを見て、俺は女ってやつはいいなーと感じた。
勿論、口には出せません。
そんなことをしたら、二人でコテンパンにされてしまう。
二人で料理を作っていたのに、真理さんは5時前に帰って行った。
「どう、味は?」
「美味しいよ」
「何か気の無い返事」
「俺は恵理香が一人で作るのがいい」
そうか、そうすると恵理香は自分に言い聞かせた。
この人は本当にあたしが好きなんだ。
人からこんなに愛された事のない恵理香は、どうすれば良いのか分からないでいた。
二人で映画を見ている間中、恵理香は俺を椅子代わりにしていた。
終わると同時に言って来た。
「新しいお家で、初めてをしよっ」
「最近の恵理香は積極的だな」
「だって気持ち良いんだもん」
最初の内は声すら出さなかったのに。
先週のあの日から変わったんだ。
あの絶叫の日から。
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