デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

恵理香 24-料理

2011年03月05日 10:55

恵理香 24-料理

二人が携帯を取り出して、番号とアドレスを教え合っている。
どこから見ても仲のいい親子だ。

恵理香が化粧室に行くと真理が京介にこう言った。
「恵理香ちゃん、いい娘ね」
「はい」
「絶対手放しては駄目。あんないい子は滅多にいない」
真理さんがあの子って、選んでくれた」


真理はあの時の体に起きた事は忘れなれない。
何か得体の知れないものが、真理の体の中に暫く留まって通り過ぎた。
かなりの衝撃はあったが痛くは無かった。
そして、暫くの間動けなかった。
京介があの子に話し掛けた瞬間に体が動かせた。
何が起きたのか何度も考えたが、未だに分からない。


「そうだったわね」
料理が凄く上手いんです」
「そうなの?」
「はい。毎日美味いものを作ってくれます」
「ふーん、それはいい。私も料理大好きで、先生をしているのよ」
料理教室?」
「そうなの」

毎日のように会っていたのに、京介は真理から聞いていなかった。
いや、殆ど真理自身のことは聞いてはいない。

「来週に引越しをします。家に来てくれますか?」
「ええ、恵理香ちゃんと一緒に料理を作る」
「俺に作ってくれる?」
「京介には恵理香ちゃんが作るわよ」


ふと、真理は夫のことが頭を過ぎった。
「娘にそっくりなんだ」
子持ちのバツイチの私に、そう言って結婚して欲しいって言ってくれた。
最初あいつに抱かれた時、「何よこんなに早く出して」そう思ったっけ。
それなのに、最近は私を何回も往かせてからでないと・・・

「・・・真理さんはどう思います?」
「えっ、何か聞いた?」
「だから、夜学高校
「あぁそれね。すぐ手配しないと。区役所に電話しなさい」
「月曜にします」


恵理香が戻って来ると俺は全く無視された。
二人は料理の事を喋っているが、俺には全く分からない。
知らない単語が次々と出て来る。
まるで仲の良い親子さながらに。


*****************************************
ブログの方にも来て下さい
http://kyoka2.blog18.fc2.com/blog-entry-1.html
*****************************************

このウラログへのコメント

まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

京介

  • メールを送信する

京介さんの最近のウラログ

<2011年03月>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31