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ドーベルマン
2005年11月22日 14:35
永遠にして全能の神よ
我らに音や光を与え
我らを悪魔の手から救うため
息子を遣わせた
我らを闇から引き離し
光の王国へと導く主よ
この幼き子が
原罪をあがない
主の光に満ち聖霊を宿すように
“ヤン”ここに洗礼する
父と子と聖霊の御名において・・・
神の洗礼を受けた幼きヤンが次に受けた洗礼は男の洗礼でした
マグナム357
生まれながら悪党になる事を運命付けられた男、ヤン・ルパントレックこと“ドーベルマン”(ヴァンサン・カッセル)
まるで遊びのように、恋人のナット(モニカ・ベルッチ)と銀行や現金輸送車を襲撃
警察は手も足もでません
そんなドーベルマン達に仕向けられた警視が、目的の為なら悪魔の様に非情になるクリスチーニ(チェッキー・カリョ)
この二人の悪党がパリで血で血を洗う壮絶な暴力沙汰・・・いや、死体を踏みにじり、狂気の死闘を繰広げるのです
文化大国フランスの、過激で下品で無鉄砲なヴァイオレンス映画です
無鉄砲どころか、劇中の銃弾の数は並大抵ではないし、摂取されるドラッグの量も尋常じゃありません!
とても毒毒しい作品です
アメリカ映画じゃ考えられない位のヴァイオレンスの数々!
赤ちゃん放り投げるは、ヘルメットの中に手榴弾入れて頭吹っ飛ばすは、頭を道路で削ってゴミ箱にぶつけるは・・・
観客が眉をひそめるようなヴァイオレンスシーンですけれど、ヴァイオレンスを決して美化していないんです!
観てるこっちも痛みどころか不快感をもよおす暴力
これが、アメリカ映画との大きな違い、フランス人の「感覚」に影響を与える表現だなぁ・・・
って思いました
この悪徳警視クリスチー二は数々ある映画の悪徳警官の中でも群を抜いてヤバイです!!
同僚が謀殺されようが、一般市民が巻き添えくおうが、まったくお構いなしにただひたすらドーベルマン追っかけるし、目の前で男が女に暴行してる場面に遭遇してただ黙って眺め
「う~ん活気のある街だ」
の一言で通りすぎるは・・・
一番の見所はドーベルマンの仲間、夜は家族に内緒でドラッグクイーンをやっている“ソニア”ことオリヴィエの家で家族の前での尋問(拷問だね・・・あれは、苦笑)
はっきり言ってもう、正気の沙汰じゃないです!!
やば過ぎ!!
でもこういうヒト、観てるだけなら好きです
(*^^*)
ドーベルマンは悪党だけれど、仲間達には情があり、悪徳警視クリスチー二の尋問で、裏切らざる負えなくなったオリヴィエにも憐れみを向けるけれど、悪徳警視クリスチー二は、憐れみも情もないですからねぇ(^^;
この二方の血眼になってのセーヌ川沿いにあるディスコでの死闘が見物です
テクノビートが吹き荒れる中での銃撃戦は圧巻!!
これはある種トランスムーヴィーですね!!
私、映画館で観たんですけれど、えげつなくて下品で、どうしようもなく狂ってるヒトしか出てこないけれど、悪党対悪党、「美しい」って表現とは違う絵になる美しさ!
絵というより、ポスターにして飾っておきたい位カッコいいカットの数々で、しばらく頭から離れませんでした
酔いながらボーっと観ていると、妙に熱くなり、頭がぐるぐるしてくる作品です
でも、最初観る時はある程度覚悟して観ないと、作品のパワーにヤられちゃいますよぉ!
それから、お洒落でスタイリッシュな映画を求めている時は観ない方がいい事、忠告しておきます。。。
作品中、チラっとあるクライムムーヴィーのポスターが2枚出てきます
イギリスとアメリカの映画です
探してみて下さ~い(^^)
ヴァンサン・カッセルの実際の奥様でもあるモニカ・ベルッチはこの作品が一番セクシーでカッコよくてワルっぽい魅力で好きなんだよねぇ(*^^*)
このデジログへのコメント
ゴジラの最期に赤ん坊の手の手榴弾に。。。でも好きな映画の1つ。
あのカッセルは最高にイカシテル!!
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