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菖蒲②

2024年06月13日 04:47

菖蒲②

本日の清英の書作品は
菖蒲

ショウブ(菖蒲学名: Acorus calamus)は、池、川などに生える多年生の草本で、単子葉植物の一種。APG体系ではショウブ目ショウブ科のショウブ属に属する[注釈 1][4]。ユーラシア大陸から北米大陸の温帯から暖帯に広く分布し、日本を含めて東アジアのものは変種 A. calamus var. angustatusとされる。薬草、漢方薬としても用いられている。アヤメ科のハナショウブと混同されることがあるが、本種は全く別の植物である[5]。
参考サイト

生薬の花

https://www.pharm.or.jp/flowers/post_7.html
 5~6月に各地の菖蒲園では色とりどりのショウブの花が見頃となります。それらはアヤメ科のハナショウブで、薬草ではありません。今回の主役は薬用となるサトイモ科のショウブです。ショウブは東アジアインド分布池沼や溝の浅い水中に生える多年草です。粗大で多節な根茎は長く横走します。葉にはアヤメのような扁平な剣状(単面葉)で、中央にはっきりした中肋(ちゅうろく)があります。初夏に50cm程の花茎(かけい)を出し、頂部に肉穂花序(にくすいかじょ)を1つ付けます。
 晩秋から冬期にかけて地上部が枯れてから、採取した根茎のひげ根を除いて水洗いし、日干しにしたものが生薬の「ショウブコン(菖蒲根)」です。ショウブコンは特有の芳香があり、味は苦くやや風味がある精油を含みます。その水浸剤は皮膚真菌に対し有効であると言われています。また、採取後1年以上経過したものの煎剤は芳香性健胃薬、去痰、止瀉薬、腹痛、下痢てんかんに用いられます。民間ではショウブの根茎や葉を刻み、一握り分を布袋に入れて適量の水で煮沸し、そのまま薬湯料として使用し、神経痛、リウマチ不眠症に効果があるといわれています。また、インドヨーロッパアメリカにおいてもショウブの根茎は古くから消化不良の治療や熱や胃痙攣疝痛(せんつう)に使用されてきました。
 和名は同属のセキショウ(A. gramineus Soland.)(漢名・菖蒲)の音読みで、古く誤ってこれに当てられたものが現在に及んでいるそうです。ショウブの別名として、端午の節句の軒に並べることに因んだノキアヤメ(軒菖蒲)、古名のアヤメグサ(菖蒲草)、オニゼキショウ(鬼石菖)などがあります。英名ではcalmus、sweetflagrootsweetsedge、acorusrootなどと呼ばれ、中国名は白菖蒲といいます。
 ショウブといえば、男子の健康と成長を願う端午の節句で、菖蒲湯(しょうぶゆ)、菖蒲酒(あやめざけ)や菖蒲刀(あやめがたな)など魔除けや厄払いに使われてきた植物です。また、武芸の上達を願う「尚武」、戦に勝つ「勝武」に通じることから、「菖蒲紋」なる文様が甲冑などの武具の紋様や織紋に武家に好まれて使われていました。ショウブはハナショウブほどの見た目の華やかさはありませんが、伝統的な行事で重宝され、また薬用として幅広い年齢層に恩恵を施すという点でも勝負あったというところでしょうか。(高松 智、磯田 進)

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