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「正欲」レビュー☆

2024年02月16日 00:55

「正欲」レビュー☆

稲垣吾郎新垣結衣主演他。傑作か、問題作か。不登校息子が世間から断絶されることを恐れる検事の啓喜(稲垣吾郎)。特殊性癖を持つことを隠し、自ら世間との断絶を望む夏月(新垣結衣)。夏月と秘密を共有する佳道(磯村勇斗)。誰にも心を開かずに日々を過ごす大学生・大也(佐藤寛太)。自分の気持ちに戸惑いながらも心に従おうと邁進する八重子東野絢香)。無関係に見えたそれぞれの人生が、ある事件をきっかけに交差する・・・。朝井リョウの「読む前の自分には戻れない」と評されたベストセラー小説を映像化。家庭環境、性的指向容姿―様々に異なった“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写し、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出す衝撃的ヒューマンドラマ

9/10点!!ラストの対話にガツーンとヤラれて鼻がツンとなった。「性」という永遠テーマを朝井リョウはこう描いたのか(原作未読)。性は面倒くさい。本当は性を介したくなくても、介することがメジャーだから、相手が求めているから、簡単だからと妥協して流されることがある。本当はそれ無しで同じ速度で繋がれたらと願っているのに難易度の高さに諦めてしまう。セックスの真似事をしてもセックスはしなくても良くて、セックス以外で心から繋がれる相手と居られたら。私も「いなくならないで」と胸が苦しくなるほど渇望するだろう。
性癖について。
満たされるものが人と違うということは、こんなにも孤独で追い詰められるものなのだと突き付けられた気がした。例えば、過去にそのことで「気持ち悪い」「おかしい」と言われたことがある場合や満たされるものが犯罪に抵触するものだった場合、彼らの欲は一生満たされることはないかも知れない。そんな彼らはどう生きればいいのだろうかと考えたことがある。自分という生き物が理解されない、受け入れられない、見てもらえない悲しさ、孤独、それは死にたいと思うほど強く絶望に近い感情なのではないだろうか。劇中で「あっちゃいけない感情なんてこの世にはないから」と言っていたけど、本当にそうかな?感情はそうかも知れないけど、感情と繋がっている言動は?出したらアウトになる欲を持っている人たちはたくさんいる。「この世界に明日生きていたくない人のもの、死んでもいいと思う人のものってない」という台詞に成程と思った。あれば、今日だけ明日だけ生きてみようと思えるんじゃないかな。終わりのない絶望ほど耐えがたいものはないから。色々、普段、自分が考えていることがまんま描かれている作品で共鳴しました。朝井リョウでここまで余韻が抜けなくなると思わなかった(失礼)。第36回東京国際映画祭観客賞を信用して観て良かった秀作です。2023年公開。

このデジログへのコメント

  • ろまんす 2024年02月16日 14:18

    心に痛みを宿す、父親、母親が多い昨今。家族との繋がりが問われる。生きづらいけど家をまとめていく親父。一人一人が心して繋がりを確かにして行きたい、優しく生きて行きたいけどどうかな。貴女様とゆっくり仲良く

  • ユリ 2024年02月16日 21:29

    > ろまんすさん
    今回みたいに映画に関するコメントでしたらウェルカムですが、「山女」のコメみたいなのはオモテですしそういうの求めてないので止めてください。

  • はらぺこ 2024年02月24日 00:50

    これも、、観たいです(((o(*゚∀゚*)o)))

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