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「ヒトラーに盗られたうさぎ」レビュー☆

2022年08月08日 00:25

「ヒトラーに盗られたうさぎ」レビュー☆

さよなら我が家。明日がきっと見つかる。1933年2月ベルリンに住む9歳のアンナは、兄のマックスや友人とともにカーニバルを楽しんでいた。しかし、同じ夜、クラシックコンサートに行く準備をしていたはずの両親はなぜか出掛けないまま、深刻な顔で話し込んでいた。そして翌朝アンナは「家族でスイスに逃げる」と母から突然告げられる。実は、新聞ラジオヒトラーへの痛烈な批判を展開していた辛口演劇批評家だった父はユダヤ人であったため“次の選挙ヒトラーが勝ったらヒトラー反対者への粛清が始まる”という忠告を受けており、選挙が近づきヒトラーの勝利が現実味を帯びてくるにつれ、身の危険を感じた父と母はヒトラーの弾圧から逃れるために密かに逃避行の準備を始めていたのだ。住み慣れた家を離れる際「持ち物は一つだけ」と母に告げられたアンナは、大好きな“ピンクうさぎぬいぐるみ”、そしてお手伝いさんのハインピー、食卓、書斎ピアノ、台所…一つ一つに別れを告げる。そしてそれは、それまで何不自由なく暮らしていた彼女平和な家族の風景が一変、この日を境に過酷な逃亡生活へと足を踏み入れていく始まりでもあった。第二次大戦前、世界に翻弄されながらもたくましく生きる少女の物語。アカデミー外国語映画賞「名もなきアフリカの地で」カロリーヌ・リンク監督作品。

8/10点!!子どもはたくましいといっても命が脅かされる状況を理解していて、その中で新しい人間関係を築く難しさは相当だろうなと兄妹を見ていて感じました。子どもは大人をよく見ているし、大人の不安感もそのままちゃんと感じてる。そんな子どもにとってぬいぐるみというのは唯一の親友安定剤で欠かせないものなわけで、単に「おもちゃ」じゃないんですよね。だから、「大事なものをひとつだけ」と言われて真っ先にぬいぐるみを選ぶ。その思いの深さは大人は忘れてはならないと思います。ユダヤ人は頭が良いと言えど、アンナ一家のように思いきった決断をできた人たちは少ないわけで、気づいた時にはもう渦中、手遅れなのだと、今の世の中をみて、よりヒシヒシと感じました。私は大切な人たちを守れる人、気づける人でいたい。実力が足りなくても、逃げられるところまで逃げ切れる人でありたいです。2020年公開。

このデジログへのコメント

  • はらぺこ 2022年08月08日 06:43

    気になってた一本です~ヽ(*´▽)ノ♪
    観てみます(*´∀`)♪

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