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「ラビング 愛という名のふたり」レビュー☆

2021年10月18日 00:19

「ラビング 愛という名のふたり」レビュー☆

ジョエル・エドガートン、ルース・ネッガ主演他。ただ、一緒にいたかった―その切なる願いが、世界を変えた。レンガ職人のリチャード・ラビング(ジョエル・エドガートン)は、恋人ミルドレッドルース・ネッガ)から妊娠したと告げられ、大喜びで結婚を申し込む。時は1958年、ここバージニア州では、異人種間の結婚法律で禁止されていた。だが、子供の頃に出会って育んだ友情が、愛情へと変わっていったリチャードとミルドレッドにとって、別れるなどあり得ないことだった。二人は法律で許されるワシントンDCで結婚し、地元に新居を構えて暮らし始めるが、夜中に突然現れた保安官に逮捕されてしまう。二人は、結婚か生まれ故郷を捨てるか、二つの一つの選択を迫られる。1958年、異人種間の結婚違法だった時代に結ばれた、ラビング夫妻の感動の実話。アメリカ史上最も純粋なラブストーリー

6/10点!!多様性が叫ばれているのに多様性が認められない今の日本に暮らしていると、彼らが普通に笑って自由に生きることがどれほど困難だったか、長引く裁判でどれほど心身ともに疲弊したのか、とても共感しました。「選択肢はあげてるでしょ、引っ越せばいいじゃん」という人がいるかも知れないけれど、基本的人権が尊重されるもとで普通に暮らしたいだけなんです。こんなことで育った土地や人を嫌いになりたくないんです。遥か昔の偏った何の根拠もない害悪を振りかざす一部の人たちに人生を阻まないで欲しいです。悪いことなど何もしていないのに善悪の判断がつかない人たちによって何かを強いられることに心が悲鳴を上げてしまうんです。それはもう生きてるって言えないから。誰もが大声を上げて主張したいわけじゃないから、後半のリチャードの心境も痛いほどわかりました。叶うかどうかわからないもののために自分の人生の貴重な時間や大切な者たちを犠牲にしたくないんです。頑張り続けるのってうつ病になるくらい疲れるし病んでしまうくらい大変なことなんです。ラビング夫妻の自由が勝ち取れて良かった。でももっと前にももっとたくさんの人たちが犠牲となっていて、今も犠牲者は増え続けている。戦える気力がある人は戦えばいいし、ない人は自分に出来ることから始めればいい。正常性バイアスによっておかしいことを正常ととらえずに、きちんと自分の中の物差しを曇りなく生きたいとあらためて思う作品でした。2017年公開。

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