- 名前
- ゆかりんりん
- 性別
- ♀
- 年齢
- 37歳
- 住所
- 神奈川
- 自己紹介
- 来るもの拒わず
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
漢字の「一」「二」「三」の次がいきなり「四」になるのはなぜなのか?
2019年10月19日 00:01
漢字の「一」「二」「三」の次がいきなり「四」になるのはなぜなのか?
一、二、三、…………
四なんでだよ
「四」という字の形
冷静に見返してみると
不思議です
横棒1本で一
2本で二
3本で三
ここまではいいのに
なぜかいきなりの「四」
ということで
今回は漢数字
「四」の謎について
調べてみました
●そもそも
「一二三」が
分かりやすいのだ
まずは
一、二、三についての
成り立ちを
漢和辞典で
調べてみましょう
すると
横線の数で
数字を表した
漢字であるということが
分かります
そりゃあそうだ
このように
概念を図形的に
説明した漢字の作り方を
指事といいます
例えば
「↑」を表す漢字は
まず基準線となる
横棒を書き
それより高いことを
示すために
線の上に書き足して
「上」
「↓」は逆の手順で
「下」
このような
指事の考え方のもと
数字の1という概念は
横線1本で表せると
いうことで
漢字の「一」が
生まれました
最初に漢字を
作った人が
そこまで
細かく考えたのかは
分かりませんが
「一、二、三」は
指事文字だから
分かりやすいと
いえるでしょう
後述しますが
「四」は指事では
ないのです
なぜ「4」は
指事文字で
表さなかったか
結論から言いますと
4を表す指事文字
あります
●なぜ「四」は
横線4本に
ならなかったか
「・」という漢字がありその意味は「4」
四の古字(=その昔使われていた文字)として
漢和辞典にしっかり
載っています
「シ」と読みます
横棒4本で意味は4
これほど明快なことは
ありません
しかし
この「・」は現在では
使われません
なぜでしょうか
●なぜ「・」は
「四」に負けたのか
知る限り理由は
記録にないので
推測するしかありません
おそらくは――
線4本って
読みづらいし
なんか気持ち
悪かったからでは
ないでしょうか
ローマ数字を
見てみましょう
I、II、III、……IV
そう
漢字だけではないのです
漢字とローマ数字が
共に4以降で
表記法を
変えていることは
特記に値するでしょう
線4本は何か嫌だなと
いう万国共通の
心理があるようにも
思えます
「4」は「IIII」で
表さないの?という
新たな疑問に
お答えしますと
時計の文字盤には
「IIII」がよく
使われます
線4本表記が
わずかに
生き残っているところも
似ていますね
●じゃあ「四」って
何なんだ
話を戻して
いよいよ「四」の
成り立ちについて
見てみましょう
「四」はもともと
口の中に
歯や舌が見える様子を
表した漢字で
本来の意味は「息」
全然4じゃない
ここで思い出しましょう
「・」は「シ」と読む漢字でした
ここから何が
分かるでしょうか?
ある日の
古代中国で
こんなことが起こったと
考えられます
・はシって読んで
四の読みもシってことは
数字の4を表すときに
・じゃなくて
四を使っても
いいんじゃないかな?
現在で言う当て字です
音が同じだから
別の漢字を
使ってもいいや
古代中国では
こんな考え方が
まかり通っていたと
言われています
この字の転用のことを
仮借(かしゃ、かしゃく)といいます
他の例では
「求」はもともと
「かわごろも」の
意味でした(毛皮っぽい形をしていますよね?
この仮借により
もともと全く
漢数字として
作られていなかった四が
「4」の意味で
使われ始めたのです
いきなり違う意味に
抜てきされた
「四」は
「・」の不人気も手伝い
次第に漢数字の4としての立場を
確立していきます
●「・」と「四」のその後その後の成り行きを
軽く見てみましょう
まず
「・」はほぼ絶滅し
漢和辞典に
載っているだけの
存在になりました
手持ちの辞典
『新漢語林』で
見てみたところ
「・」に訓読みは
与えられて
いませんでした
日本人に訓読み
(=日本語読み)を
与えられなかったのです
それほど
「・」は廃れて
しまいました
一方「四」は
ご存じの通り現在に
至るまで「4」の意味で
使われています
この「四」
もともとの「息」という
意味では
使われなくなりました
皆が四は4って
意味でしょと
思うように
なったからです
そのため
「息」を表す
別の漢字が作られました
分かりやすさのために
「四」に
口へんを付けた漢字
読みは「キ」です
これでなぜ?は解決
何げなく
使っている漢字にも
これほどの歴史が
あるのです
漢字に愛着を
持つきっかけに
なりましたら幸いです
このデジログへのコメント
コメントを書く