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「少年は残酷な弓を射る」レビュー☆

2019年05月03日 01:47

「少年は残酷な弓を射る」レビュー☆

エズラ・ミラー主演他。母さん、僕が怖い?自由奔放に生きてきた作家エヴァティルダ・スウィントン)はキャリアの途中で子供を授かった。ケヴィン(エズラ・ミラー)と名付けられたその息子は、なぜか幼い頃から、母親であるエヴァにだけ反抗を繰り返し、心を開こうとしない。やがてケヴィンは、美しく、賢い、完璧息子へと成長する。しかしその裏で、母への反抗心は少しも治まることはなかった。そして悪魔のような息子は、遂にエヴァの全てを破壊するような事件を起こすが・・・。「事件の日」、本当は何が起こったのか―すべてが明らかになった時、ケヴィンの真意が、切ない衝撃となって胸を刺す。母親に異常なまでの悪意と執着心を持つ息子と、彼に戸惑うその母が行きつく先とは―深淵な親子の関係を描いたエモーショナルサスペンス

6/10点!!こんなツン+ツンしかない息子嫌だ~~(>_<)でも、ケヴィンエヴァを直接傷つけるようなことは絶対せずに、むしろエヴァが責められそうな展開になると庇ってるんですよね。それに対して、そもそも子供が苦手で理想通りじゃないケヴィンと距離を取り出したのはエヴァの方なわけで。エヴァが読んでくれた「ロビンフッド」の弓と絵本ケヴィンの「優等生だとチャンネルを変えられてしまう」発言、エヴァを失いかねる原因のすべてを排除している辺り、究極のこじらせかまってちゃんなのは明白です。原題の「WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN」のいう通り、もっと早くにエヴァは「なぜ?」と彼に聞くべきだったんですよ。家族でカウンセリング家族会議もするべきだった。そういう意味では、父親も鈍感という無意識の罪も大きいです。二人は似ていて、二人ともどこまで入り込んで良いか距離を測りかねていたし、二人とも自分が傷つくのを覚悟で相手にぶつかるべきだったんだと思います。ケヴィンの積年の思慕を思うと泣きそうです。それでも、ケヴィン母親以外はすべて殺しちゃってもいいと思ってしまった思考はサイコパスに片足つっこんでいるので、こんな息子は嫌ですけど。エヴァの「なぜ?」でケヴィン呪縛が解けて、二人が本当の親子愛を築いていけたらと難易度の高すぎる未来を願うしかありません。親子の愛も生まれてからそこにあるものではなく、時間をかけて小さいものを育み大きくしていくものだから。エズラ・ミラーは顔にニキビが残っているのも含めて、綺麗過ぎる不安定さが素晴らしいです。ティルダ・スウィントンは普通の役をやっていると違和感があって、冒険家という肩書きでやっと納得でした(^^;)2013年公開。

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