- 名前
- ユリ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 42歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 見た目細身の天然ってよくいわれます。でもけっこうしっかりしてます。自分的に。映画と読...
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「無伴奏」レビュー☆
2016年12月01日 02:28
成海璃子主演他。こんなに好きだったのに―あなたは誰を愛しているの?1969年、反戦運動や全共闘運動が起きていた激闘の時代。高校3年生の野間響子(成海璃子)は、親友と制服廃止闘争委員会を結成し、革命を訴えながらも、実はさして強い想いがあるわけではなく、学園闘争の真似をしているだけの自分に嫌気がさしていた。そんなある日、響子は偶然入ったバロック喫茶「無伴奏」で、フランクだがどこか捉えどころのない大学生・渉(池松壮亮)と、渉の親友・祐之介(斎藤工)、祐之介の恋人・エマ(遠藤新菜)の3人に出会う。いつしか渉に惹かれていく響子。初めてのキス、初めてのセックス。“革命”以上に刺激的な恋の魔力に響子が囚われていたある日、思いもよらない衝撃的な事件が起こる―。直木賞作家・小池真理子の藩自叙伝的同名小説を映画化。秘密の恋に揺れ動く男女の切なく耽美なラブストーリー。
6/10点!!正直、斎藤工は苦手です。成海璃子ちゃんもブランク明けで最近伸び悩んでいますし、小池真理子も進んで読む作家ではないので、池松くん目当てで観ました。最初はやはり、全員が60年代終わり特有の自意識過剰な話し方をしている中で、池松くんだけが台詞にリアルティと人間味をこめていて、他のキャスト陣はそういうのが感じられなくて、ああこういう雰囲気映画で最後までいくのかなと思ってしまいましたが、後半の斎藤さんと成海璃子ちゃんの追い上げが凄かった!!∑q|゚Д゚|p斎藤さんは異質さと激しい嫉妬オーラが凄くて、あんな表情が出来る俳優だとは思わなかったです。成海璃子ちゃんは、最近、彼女のドラマも観ているのですが、やはり彼女は映画の人です。演技が特別上手いわけではないのですが、スクリーンに存在しているだけで映画が成り立っています。ある映画監督さんは俳優はそれで十分だとおっしゃっていましたが、まさにそれで、台詞が少なくても気持ちの変化を佇まいだけで表わしていて、伸び悩んでいるなんて見当違いでした(>_<) 池松くんはラブシーンの手慣れてきた感ハンパなかったです(笑)でも、ここのところ、斜に構えた若者役が続いていたので、あれほど取り乱し、そこにきちんと感情を乗せていて、こういう演技も完璧にこなすんだとますます見逃せない俳優だと思いました。素晴らしいです(^^)池松くんにしか期待していなかったので、まさに掘り出し物な作品でした。バロック喫茶や劇中に流れるクラシックも、見事に登場人物たちの心情を表し、作品を昇華させています。「愛がなくては革命なんて起こせない」というキャッチコピーなのですが、自分の体の中に蠢く熱情の全てを初恋に捧げた響子も、一度は諦めた恋から逃れられずに苦しむ渉や祐之介の愛も、いつも全力で苦しくて、でもやめる方法なんてわからないという「恋と愛」はいつの時代も不変なのだなぁとこちらまで苦しくなりました。60年代終わりについては詳しくないのですが、響子たちが履いているミニスカート。あんなに短いのが普通だったのでしょうか?特に強い思いがあるわけでないのに学生運動に参加して、お世話になっている先生や社会を罵倒し、自分が庇護されている立場にいる学生であることを誰も顧みなかったのでしょうか?学生でいるのが抑圧されていると感じるならば、迷惑かけていないで、学校辞めればいいのにと思ってしまいました。ラストの響子の「渉さん」という台詞と重なるパッヘルベルのカノンの素晴らしさ!!思わず涙が零れそうでした。2016年公開。
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