- 名前
- ウルトラ7
- 性別
- ♂
- 年齢
- 63歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- ガツガツして欲しい貴女、他の方をお訪ねください。 まったり、ねっとりの専門店です。但...
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私は日本人で良かった!そう思いながら絶句した
2015年02月11日 12:17
3・11
帰宅の足がなく
会社の人間と
近くの幼稚園へ
※写真は『ER』 SEASON 7 より
お遊戯室で車座に座っていた私達は、交代でトイレに立った。
玄関の脇の広間は扉が開け放たれ、奥に大画面のTVが見える。
画面には、黒い濁流が芥子粒程に見える家々や車を押し流す光景が映し出されていた。
私はトイレを済ますと建物の外に出て、暗がりの中で煙草に火を着けた。
そこへハイヤーがやって着て、中からジャンパー、ネクタイ姿の手ぶらの男性がしかめっ面で降りてきて、建物の中へと消えて行った。
私は二本目の煙草に火を着けた。
真夜中の冷気に身体の芯から寒さが応え、私は屋内へと戻った。
廊下の奥に先程の男性が見えた。幼稚園の職員が平身低頭で案内しながら、こちらへ向かってやって来る。
私は彼らとすれ違う気になれず、目の前の広間に入っていった。
広間の奥のTVの大画面に映し出されているのは緊急避難所となった体育館のロビーだった。
幼子を胸に抱き締めた女性がロビーの床に経たりこんでいる。だが、背筋を伸ばしたその女性は、自分たちを撮るTVカメラに向かって身体をよじりながら絶叫した。
私たちは、もういいんです!
ここにいますから!
まだの人を、早く!
早く!
まだの人を助けてあげて下さい!!
私は、言葉を失っていた。
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