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夜這い

2014年05月15日 18:38

●「夜這い」とは?夜這いとはなにか、これがなかなか難しい問題である。一般には夜這いを、古代に男が女の家へ通った「よばう」民俗の残存という考え方が多い。国文学関係の研究者に多い考えだが、それでは古代から中世近世をどのように経過してたどってきたのか、それがわからない。古代から、中世近世を飛び越して、近代に復活したと考えるには無理がある。今の資料で見ると徳川時代には広く夜這いが行われていた。しかし中世の情況が明らかでない。戦国時代にも行われていたようだが、その実況は明らかでない。徳川時代法令、藩法、郷村規約などでは、しばしば夜遊びや夜這いの禁令を出しているが、それは婚姻制的な強制ではなく、風俗的な取締りというべきものにとどまっていた。明治政府は、一方で富国強兵策として国民道徳向上を目的に一夫一妻制の確立、純潔思想の普及を強行し、夜這い弾圧の法的基盤を整えていった。そして、他方では資本主義体制の普及と発達のため、農村、とくに貧農民を農村から離脱、都市に吸収して安価労働力として提供し、農村では小作農として定着、地主の封建的地代の収奪を強行させ、地主小作の対抗を先鋭化させた。こうして都市や新興の工業地帯性的欲求のために遊郭三業地、淫売街などの創設、繁栄をはからざるをえない。そうした資本主義的性機構の発達によって巨大な収益を期待した。これに対して農村地帯で慣行されている夜這いその他の性民俗は、非登録、無償を原則としたから、国家財政に対しては一文の寄与もしなかった。(p74―p75)

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