趣味は読書、神経衰弱篇

風邪をひいたのか、頭が痛く、休日なのに「どん底の人びと」は、わずかに2節だけ。
夕方買い物に出て、何となく同じ建物内の図書館へ。
あちこち眺めるが、結局何も借りなかった。
エレベーターで降りる時、先にエレベーターを待っていたのは、どう見てもホームレス。彼を初めて見たのは、去年の秋頃だったと思う。
図書館と同じ建物の、スーパーのベンチに腰掛けていたのを見た。
髪を肩まで伸ばし、赤のチェックのシャツ、色の褪めたジーンズ、汚れたスニーカー。
それから、偶然か、何かの縁か、時々彼を見た。
最近、図書館のロビー、スーパーの休憩所、一度は、手に毛布やや傘などを持って、僕の家の近くの信号待ちをしているのを見た。そして、僕と同じ方向に歩いて、街中に消えて行った。
どこかの公園で寝るのだろうと思った。
今日は、エレベーターで偶然乗り合わせ、降りたら、僕とは反対の方に歩いて行った。手には、毛布や何が入っているか分からないビニール袋が幾つか。腰には、ビニール傘。
どこで寝ているのだろうか。今日の夕方は風が強く、とても寒かった。
野宿はきついだろう。別に、何の関係もない人だが、少し気になった。