- 名前
- ポマポマ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 39歳
- 住所
- 大阪
- 自己紹介
- はじめましてこんにちは。 ポマポマといいます。 絵を書くのが好きで漫画など書いてます...
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獰猛犬
2012年10月04日 22:52
夜中、森の中を一匹の獣が首に巻きついた鎖を
必死に引きちぎろうとしている。
その獣は大きな口を持ち
目は大きくギョロリとしている。
体は毛むくじゃらでまるでモップのよう。
彼の首に巻かれれた鎖は大きな木に何十にも
巻きつけてあり、彼はそれをなんども引っ張って首から
血がほとばしるほどになっている。
ミシミシという音とともに木は倒れさってしまった。
その衝撃で鎖が切れた彼は一目散に森の中を走っていく。
その瞳は彼の主である盲目の少女が写っている。
彼が主と出会ったのは
ある冬のことであった。
病院では父と母が医師から娘の目が
見えるように手術してもらえないかと
相談にのっている最中であった。
彼女の目はドナーが現れない限り難しいということだった。
病院からの帰り。
父と母は娘の手を引っ張り家に帰る。
父母はすこし落ち込んでいる様子であった。
それを少女もわかってか言葉少なである。
家の前に差し掛かったところで少女は犬の息遣いを耳にする。
娘は音のする方へ走って行くとそこにはゴミの中に捨てられた
一匹の犬がいた。
目はギョロリとしており
口からは歯がむき出し。
それは今までみたこともないほど
見難く恐ろしい犬なのであった。
娘はその犬に手を伸ばそうとする。
危ない!母親は制止にはいるが
犬は彼女の手をぺろぺろと舐めた。
可愛いこね…ねえ、ママ
この子を家に連れて帰ってはだめ?
大人しくてとってもいい子よ、このままじゃ凍えて死んでしまう
母と父はその犬を見て顔を合わせた
でも…その犬…
と母親がいおうとした時に父親がそれを制止した。
いいよ、その子を飼ってあげよう。
お前の最初のお友達だ。
…
その獣は走り続けて川へたどり着いた。
そこで水を飲んでいる。
水に写った顔をまじまじと見つめる獣。
そこへ森の奥から大きな獣がもう一匹現れる。
熊だ!熊と鉢合わせになった彼は後ずさり。
すると熊は大きな爪を立てて彼に腕を振り下ろす。
彼はそれを避け熊の首に噛み付く。
満身創痍になりながらも彼は熊を仕留める。
しかしそのまま川へ落ちてしまう。
川に流される中で彼はまた
少女との蜜月を思い出した。
少女は彼を連れて街を歩いている。
待ちゆく人々はみな足を止めその犬を凝視している。
誰も彼らの行く手に立ちふさがったりシない。
車の運転手さえも犬を見て思わずブレーキを踏んだ。
彼女は家に帰ると母親に言った。
モリーが一緒だとお外も一人であるけるわ。
彼が私の目になってくれるんだもの。
少女にはその犬の大きさは目には見えないが
大きさはゆうに大型犬ほどの大きさになっていた。
醜い顔は更に見難くなっていた。
母親は父親にあの犬を早く処分するように
問い詰めている。もしかしたらあの犬が
娘を食い殺すかもしれない。それを懸念していたのだ。
母親は娘にその犬の形相を語った。
大きくてまるで悪魔のような形相をしているのよ。
少女は犬の右足を撫でながら言った。
うそよ、そうやって私からモリーを引き離そうとしてるんでしょ。
ママは犬が嫌いなんでしょ。
そんなの私には関係ないことだもの。
ね、モリー
と彼女は手を差し出すとモリーは鼻先でそれをつついた。
絶対に人は襲わないわ。このこはいいこだもの
…
朝日
森で猟師の男と出くわす。
熊の遺体を見つけた猟師は
どんな大物なのだろうかと銃を撃ちまくる。
茂みに隠れた彼だが猟師が近づいでくる。
茂みから出てきた彼の姿に猟師は凍り付く。
銃さえまともに構えることができない。
ガウ!と大きく吠えると
猟師は一目散にその場を走っていった
ばけものだあああ
彼は猟師の後をつけて
森を出る、そこには街へ続く道があった。
彼はその道をかけていく。
…
彼女はもーりーにお別れの言葉をかけている。
もーりーここでおわかれよ。
大丈夫、今度会う時はお前の顔を見れるようになっているのよ
それまでお利口に待っているのよ…
そういって彼女は車に乗る。
車がさった後、彼はいつもの通り彼女の
部屋で大人しく待っていた。
そこへ、母親がやってくる。
もーりー!ご飯の時間よ。
ほら、今日はごちそうよ、お肉屋さんから
上等のお肉を仕入れたのよ。
もーりーはそれを平らげた。
そしてそのまま眠りに落ちたのだ。
彼は使用人たちに担ぎ出され大きな
トラックに載せられ山の奥へと連れてこられ
首を鎖につながれてしまった。
目が覚めた頃にはそこは知らない場所だった。
おぉー
おおー
彼は叫んだ。
…
少女は包帯を取ると
そこには美しい青い瞳が現れた。
眩しい~母と父は大喜びで彼女を抱きしめた。
すごいわ!見える。
モーリーは?モーリーに会いたい
彼女は家に帰ると
母親から一匹の犬を渡された。
ほらこれがあなたのモーリーよ。
モーリー?これが?
彼女は手を差し出してみるもこの犬はモーリーが
したように手を舐めたりはしない。
本当にモーリーなの?
ええ、もちろんよ!…
夜
一匹の獣が街の中へ
猟師は奥さんに今日見た怪物について
語っているが信じてくれない。
窓の外にその獣を見た猟師は猟銃をとって外に出る。
ちょうど、眠りに落ちていた少女はその銃声で目をさました。
そとが騒がしい。ワンワンと犬が吠え出す。
窓の外から大きなギョロリとした目が。
きゃああああ!彼女はびっくりして後退り。
しかし、モーリーは大人しく待っている。
来ないで!来ないで!
抵抗されたモーリーは悲しくなり。その場を去ってしまう。
そしてそのあとを猟師が追いかけていく。
モーリー!
それを止める母親。
嘘つき!あの犬はモーリーじゃない!
どうしてこんなことをするの?
あなたが傷つくと思ったからよ!
あんな醜い…ケダモノ
ケダモノなんかじゃない
私のモーリーよ!
少女は家を飛び出していく。
茂みに逃げ込んだモーリー。
猟師が撃とうとするとそこに少女が現れる。
撃たないで!その子は私の家族なのよ。
家族、あんたよく見ろよあの醜いケダモノの
どこが家族だっていうんだ!
どきな!そいつは俺の獲物だ。
そうこうしているうちに猟師の手から猟銃が落ちた。
玉は少女の右腕をかすめる。
それを見たモーリーは思わず茂みから猟師に飛びかかった。
モーリーは猟師をその大きな口で丸呑みにした。
そしてその様子を街の人達が見てしまったのだ。
モーリーだめよ!だめ…
モーリーは悲しそうな目で彼女を見つめた。
そして頭を彼女のほうに下げた。
そんなケダモノ殺してしまえ!獰猛なケダモノめ!
少女は猟銃を手に取ると、モーリーの頭にむけて放った。
どさりと倒れた彼は彼女に頭をなでられながら
静かに息絶えた。
このデジログへのコメント
手塚治虫の「勇者ダン」を思い出した
> TUESさん
パクリといわれたら考えんといかん
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