素敵な思い出

付き合った恋人の思い出は、時を重ねるにつれ美化されていくものですね

僕は、安定したお付き合いよりも、不自由な環境での結び付きに、とっても燃えるタイプ

一番の思い出は、なんと言っても、仙台の女の子との遠距離恋愛

逢える時間が限られていたから、二人で過ごす時間は、より濃密だったね。

経験者なら、分かってくれると思うのだけれど、会った瞬間の喜びと、別れる瞬間の悲しみは、普通の関係だと、味わえないよね

だから、二人の時間をより濃密にするための努力は惜しまないんだ近場の彼女を大切にしないと言うわけではないけれど、会えない時間が、とても辛くて、すごく淋しいの…

淋しさをカバーするために浮気をしちゃうかと言うと、決してそんなことはないのです

僕は、根は浮気者なんだろうけど、付き合っていた四年間は一度たりとも、他の女の子に手をだしたことは、なかったなぁ。

実際、その彼女っていうのが、かなり狂暴だったことも理由のひとつ

例えば、こんなことがありました

僕は、普段から装飾品の類いは、なんかモゾモゾして嫌いだったから、身に付けないんだよね

でも、キャバクラの女の子から、誕生日のプレゼントでを貰ったんだ。ローレックスのエクスプローラーってヤツで、当時はキムタクが使っているということもあって、人気があったんだよねで、モゾモゾするのを我慢して、大切に使っていたんだ。

そのを彼女が目敏く、疑って、実はキャバクラの女の子からもらいましたって白状したの…。そうしたら、取り敢えず外しなさいと言われて、渡した瞬間にマンションの三階から、外に投げられちゃった…

唖然としていたら、いきなり号泣しちゃって、手が付けられない状態に…

さすがに、悪いことをしたと思ったらしい

でもね、そのキャバクラには、確かに二週間に一回くらいのペースで遊びに行っていたけれど、その娘とは、肉体関係はなかったんだよね。本当の話。今さらここで嘘をついても仕方がないよね。

いくら説明しても、理解はおろか聞く耳すら持ってはくれなかったんだ

で、その翌日に、会社から帰って来ると、彼女から全く同じをプレゼントされたんだ。

さすがに、ビビったね当時の価格で、４０万円くらいしたからさ…。彼女のお給料の額も知っていたから、なおのこと

素直には、喜べない複雑な心境になっちゃった

話はそれるけど、銀座のクラブにマリさんというママさんがいて、僕がを始めたときに、クラブのフルセットが会社に送られて来たの…。

いきなりのことで、総務の女の子が、佐川から受け取ったんだけれど、送り主が女性ということもあって、様々な憶測が飛び交う羽目に

これまた、素直には喜べなかったよ

実は、そのママさんは、当時の直属の上司だった部長のお妾さんだったのさ

かなり、ビビりまくりで、疑惑を晴らすのに必死だったよ。後で聞いたら、その部長が別れを切り出していて、揉めていたらしい

なにやら自慢話になっているかもしれないけれど、自ら望むわけでもなしに、他人の刃傷沙汰に巻き込まれることが多いんだなぁ…。嬉しくないけど。

でね、うちの親って化石みたいな考えを持っているんだよね(親父は亡くなったけれど)。婚前交渉なんてもってのほか…。つまり、彼女が僕の家に泊まりに来るのを、心底嫌がったの

バレなきゃ良かったんだけど、さすがに親だけあって、僕のつく嘘なんて、お見通し…

その彼女と結婚したかったんだけど、おばあちゃんを含めて、猛烈な反対にあってしまい、もたついている間に、彼女は僕のもとを去っていきました

この話には、後日談があります。実は、僕がローマに駐在員として、転勤している間に、僕の幼なじみと出来ちゃっていたんだよね。

今では、藤沢で一男一女に恵まれて幸せに暮らしているみたい

親友と恋人を失った悲しい出来事だったけど、今では傷も癒えて、その思い出は懐かしい青い春。

今度生まれ変わったら、また、彼女と巡り会えます様に