小沢と管

ここまでこじれれば、一緒はムリだろう。管はやり過ぎた、調子に乗りすぎた。あのとき小沢が管に会談を求めたとき、管は一蹴した。今度は小沢が一蹴する。
　管は小沢を甘く見すぎた。世論に媚びた。なんと言っても先の総選挙の功労者は小沢だ。管でも前原でも、岡田でもない。新人議員を当選させたのはほとんど小沢だ。

　選挙すれば民主党は惨敗する、誰でもみんな分かっている。やりたくない。特に新人議員は全部落選する。小泉チルドレンがいい例だ。

　85人が小沢に同調して不信任案が可決されれば、管は解散総選挙するか。選挙すれば先に言ったように惨敗して永久に政権は取れない、そして分裂する。そうなると大連立を組まざるを得ない。小沢を要職に就けざるを得ない。
　解散しないで、総辞職して代表戦を経て新たに新内閣をくむか。そこで登場するのが前原グループだ。仙石が管に引導を渡す。小沢と仙石が組んで前原総理で落ち着かせる。

　問題は同調者が85人に満たないときだ。
　あたり前に通り一遍で表面的に考えれば、100人以上いる。しかし、新人議員は選挙になれば全部落選するのが分かっているから、すんなり同調できない。つまり、小沢ガールズを当てにできない。忠誠議員がどこまでいるか、だ。
　85人に満たない場合、小沢は突っ込むか引っ込めるか、だ。突っ込んだ場合、小沢と鳩山は一蓮托生だから、鳩山も同調する。分裂する。したがって、民主党政権では法案は一つも通らない。いずれ解散総選挙になる。

　引っ込んだ場合、昔の加藤の乱と同じように小沢の政治生命は終わる。小沢は加藤と違うから乱を起こしたら、引っ込めないだろう。

　小沢の狙いは、仙石が管に引導を渡すことだ。そうすることで小沢は仙石に全面協力する、手打ちにする。

　管と野田グループを要職からはずことだ。

　原発事故で名をあげた枝野を要職に就ける、岡田も。

　管が拒否したら、民主党は分裂する。前原には永遠に政権は巡ってこない。民主党にとって誰も、いい思いはしない。

　85人になってもならなくても、小沢が突っ込むかぎり分裂する。だから仙石と取引している、分裂すると仙石の夢と野望は潰える。小沢にとって分裂しても困ることはない、小沢ガールズがいなくなるだけだ。
　
　仙石は命がけで管を口説かざるを得ない

　小沢の狙いは民主党を分裂させることだ、オレで政権を取ったという自負がある。オレがとった政権の上でシャアシャアとあぐらをかいている、気にくわない。胡座をかいているどころか追放までしようとしている。これでは遺恨にならない方がおかしい。

　小沢と管の遺恨試合に日本国民が巻き込まれている。

　どうも、岡田は歯切れが悪い、仙石とつるんでいるようだ。

　仙石の腕の見せ所だ。