叶った夢、破れた夢21／松井冬子

１９７４年１月、静岡生まれの３６歳。
２０歳で女子美短大を出て就職後、４浪して東京芸大美術学部に入った。
そして、日本画専攻では初めての博士号を取った。


私は３浪しても希望の大学に入れなかったのですが、大した人です。
これだけを見ても私は負けている。

彼女の描く絵は変わっていますよね。
付いたあだ名が「幽霊画家」
確かに気味の悪い絵が多く、最初に見た時、面白いものを描くなーと思った。
浮世絵やそれより前の狩野派辺りの画風を思い出させます。

この人自身も絵になる人です。
天は二物を滅多に与えませんが、彼女は貰った様です。
耳が不自由らしいのですが、その分が目と心に行ったのかな。
成せば成るの言葉どおり、力を沸かさせてくれる人。


彼女の作品を見ると、私にはこうメッセージ伝わって来る。
「表面は綺麗に見えても、汚く見えても、所詮中身は変わらない」
「見たとおりに思っては駄目。もっと中身を見なさい」
そして、「外見なんてどうでもいい。中身が大事」
この歳で芸術の先、哲学の領域に入っている人。


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