デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

美人であるということは必ずしも幸福であることにはつながらないという不幸について。

2009年04月26日 23:45

美人であるということは必ずしも幸福であることにはつながらないという不幸について。

呼んでくれたNに応えるべく、東京の西の端の街に赴いた。
丁度一年ぶり、ぐらいというところ。
記憶も定かではなかったけれど、駅に迎えにきてくれていたので、早速焼き鳥でも、ということで店を訪れると、
準備中
仕方なく、不味そうな中華料理屋で、おやじみたいに、餃子メンマを肴に生ビール
いなげやで、物品を買出し、一旦ハウスに戻ると、そこに美人教師Sがいた。
可愛いおんなのことみると、すぐ食べてしまう気のあるNが、前々から美人だ可愛いと騒いでいただけのことはある、
国立大学を出て、小学校の教師をやっているというSは、水着モデルをやったこともあるというのもうなずける、
スタイルはよくはわからないけれど、顔の造作といい、話し方といい、いろんな意味で、attractivecharmingポイント
かなりたくさん持っている子だった。
おんなのこは、彼女を含め3人。留学を目指す元ホスト翻訳家クズレ?と、あと男の子がもうひとり。
ボロ家で好き好んでハウスシェアしようというんだから、どの方も、いろんな事情を抱えていらっしゃる。
で、翻訳家くずれのNくんは、人の目を見て話すことが難しい、そういう性格で、
でも寂しがりやなんだろうか、なぜか話の輪の端っこに、ずっとくっついていた。
実はそれは、寂しがりやのせいではない、ということは、後になってわかった。
場が適度に乱れ、ボクとNをSの三人は、呑み屋へと場を移すことになった。
Sは、mixiで知り合ったとかいう男性と会うとかで、後から合流する、ということで一度消えた。

教師の恋愛について、話を聞きたい
それが今日、Nの家を訪れた、第一の目的だった。
で、呑み屋でいよいよ本題、と思ったら…
現れたSは、ボクらに、同行の若者を紹介した
「わたしの元彼でーす」
若者は、慇懃に如才なく、名刺を繰り出し、
そこには、ボクの大嫌いな、丸の内の大手広告代理店の名が記されていた。
訊きもしない、彼らの4年間に亘る同棲生活とか、
お互いに知悉しあった趣味志向、何百回も繰り返し歌ったに違いない
エヴァンゲリオンだとか、ポルノグラフィティだとか、
なんだかごつごつした、それらしい難解な、音符となじまない単語が
すし詰めにされた曲ばかりを、延々と聴かされた。
ひとしきり、話が巡った後、センセイは、ボクとNの関係を尋ねて来たので、
「ベッドの上で、裸になって抱き合って眠っても、何も起きない関係」
とか
「お互いの、10年の恋愛の痛い辛いを地球上の誰よりも知り合っている関係」
とかなんとか、いいかげんそうだけど、あたっていなくもない言葉でお茶を濁しているうちに
ボクは睡魔に襲われ、気付いたら、Nと二人きりで、タクシーに乗って
帰路に着いていた。
で、訊く積りだった彼女恋愛の話、は
「あたし、彼氏はこの人以外、ずっと先生ばっかしです。」
とかなんとか、そこで終わってしまった。

家に着いて、いなげやで買った麦酒を空けて、呑みなおしていると
Nはセンセイをめぐる、いろんな思いを語り始めた。
翻訳家クズレNくんは、センセイが好きで、だから話の輪から、消えようとしなかったのだった。
で、彼の部屋の隣で、今日センセイは、元カレを泊めている。
Nくん、いったい、眠れるんだろうか?というぐらい、悩ましい夜を
いま、たったいま、ボクラが暢気に麦酒を呑み継いでいるこの部屋のちょっと先で
過ごしていると思うと、まるでボクラにまで、悩ましさが、伝染してくるような気がした。

朝が明けると、ナニが起きていたのかいなかったのか、さっぱりわからないけれど、
昨日の酒が抜けないままのNは、ベッドに唸り、
誰かの飼い猫飼い犬は、ボクのことを発見し、走り回り、
ボクは、メールをチェックしながら、サンデーモーニングに耳を傾け、
そうこうするうちに、ハウスの住人は次々と、ボクに挨拶にやってきた。
その中には、もちろんセンセイもその元カレもいて、
別れているんだかいないんだかよくわからない関係の二人は、
切りきれない、つながったままのこころのラインを引きずって
お互い、処理しきれないのはわかるけれども、引きずったまま、
新しい誰かと、関係をしたりしなかったりで、もっとややこしい事態を招いていることは想像に難くないのだけれど、
翻訳家くんなんぞはさしづめ、どんな顔をして、こういう場をやり過ごすのだろう?などと、
余計なお世話の心配をしていたけれど、結局姿を現すことはなかった。
で、Nを誘って、朝ごはんを食べに、駅へと向かう

日曜の10時前というに、すでに開いている蕎麦屋に入り、
ハングオーヴァーのNの苦しさを知りながら、ボクは麦酒を呑み、
「大変だね、ハウスの人間模様も」
なんていってみたら、体調が悪いはずのNは、ここぞとばかりに
センセイの問題行動の数々をぐちりはじめた。
・・・うぅむ。
美人って、そういうことも、大変なのね。
Nの口からは、確かにこれではハウスの自治は難しいだろうという
やっかいな問題が次々と出てきた。
ボクにとって救いだったのは、Nの愚痴は、嫉妬の色合いなんぞが
欠片も無かったということ。

そんなこんなを話していたら、センセイは元カレ蕎麦屋に現れ、
ボクラと離れた席に、仲良く座った。

なので話題は急ハンドルを切って変更。
こないだ、6年付き合った男に捨てられたばかりのNが、
ちょっとだけ表情を崩し、
新しい恋になるかもしれないという、昨晩酒場に現れた
リスザルを飼っているとかいう、暗い青年の話を、
少しだけ、した。

それもまた、ちょっとだけ、ボクのこころをなごませてくれた。

そんな、ひとのこと、考えてる場合でもないのに、
そんな時間を持てたことだけが、ボクには嬉しかった。

このデジログへのコメント

まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

callo

  • メールを送信する
<2009年04月>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30