義姉６（お花見へ。。。）

「えりちゃーん。お花見に行こう！！」
洗濯を終えた私の耳に飛び込んできたのは、大きな義姉の声。
（うはぁ。この人。突然だなぁ。電話がないのか。。＾＾；）
「今から？何も準備してへんよ。」
「いらん、いらん。お弁当作ってきたし、近くやし。」
手に提げているのは大きなバスケット。今日はエコバックではない（笑）

「歩いていこ。ええお天気やし。あったかいし。」
「まって、まって。カギかけな。。」

義姉に牽かれて善光寺ならぬ嵐山へお花見へ。
京都の観光地は、平日でも沢山の人で賑わっている。

「うわぁ。散りはじめていてきれいやなぁ。」
「ここの桜。早いからねぇ。綺麗だね。」
「この木とこの木では、種類が違うのかな？花の色も大きさも違うねぇ。」
「うんうん。違うよ。名前書いてあるよ。」
（落着いて立て札を見ろ！＾＾；）

「なんかこの辺も変わったなぁ。若者向きになったというか、、、」
「修学旅行生目当てにしてるからねぇ。風情がなくなりましたな。」
渡月橋を渡ると桜餅の有名な店が見える。
「ここは変わらんね。」
「うんうん。」
「抹茶ソフト食べよか。」
通りを挟んで向こう側のソフトクリームの看板に目が止まったようだ。
「高いなぁ。半分ずつにする？」
「いや。。。二つに。。。私が買うわ。」
（ソフトクリーム。半分ずつって。。。確かに観光地値段ではあるけ
ども。）

「暑いくらいやなぁ。ええお天気で。」
（そらそんだけテンション高かったら暑いやろ。）
「喉、渇くね。」
「お茶持ってきたで。」
ペットボトルのお茶を差し出す。
（むむ。これ、自分家のお茶に入れ替えたね。しかも、ぬるいし。。）

「ここに座ってお弁当食べよか。」
ビニールシートを広げる。
（ドラエモンのポケットみたいやな。なんでも出てくる鞄だ。）

おにぎり、玉子焼き、からあげ、豚のしょうが焼きetc...
二人で食べるには多すぎる。。。
「沢山作ったねぇ。」
「うんうん。いっぱい食べてね。」
「食べ切れん。。。。」
玉子焼きが義姉のようにほんのりと甘い。
おにぎりの具は、蜆の佃煮、おかか、梅干。私の好物。

「美味しいわぁ。ありがとうね。」
（うん？いない。。。）
ふと横を見ると、若いカップルに自分のお弁当を差し出してる。
「良かったら、おにぎり食べへん？」
（おねえさん。。。＾＾）

「お返しにお菓子貰ったわぁ。」
手にはチョコレート菓子が。物々交換？
「おやつも出来たね。」
（おねえさん！！＾＾；）

「川に桜の花びら浮かんでてええなぁ。えりちゃん。元気でるなぁ。」
（これ以上、元気になるな。。。＾＾；）

「ひえ！まだ水は冷たいわ。」
川の水に手をつけておどけてみせた。
「袖、濡れるでぇ。」

「嵐電（らんでん）乗ろか？桜のトンネル。」
「家と逆方向やん。」

「慌てて出てきたから、デジカメ忘れてきたわ。」
「えりちゃんの心に焼き付けておいたらええ。今日の桜を。」
「そやな。。。」
（そやな。おねえさんの笑顔と一緒にな。）

「おねえさーん。」
「なあに？」
「大好き（笑）」
「私もえりちゃんのこと。ダーイスキ！！」

（。。。ありがとう。。。）