送り人（2）

去年末に主人を送りました。
幾度となく人の死に立ち合い、葬儀準備もお手の物になってしまったけれど。。。
何回繰り返しても送り人になることには、慣れないなぁ。。。

幸いにも、
主人は自分の旅支度をする期間を神様から貰っていたから、
仕事の整理や、身の回りの整理をして逝ってくれました。
お陰で、亡くなってからあれこれと片付けをしなくて済んで、
助かったけれど、なんか物足りないような。。。

「生きてる間に好き勝手やらせて貰ったから、遺書は残さん！」
好き勝手やらせて貰っていたのは私のほうだ。
空気みたいな存在。。。
まさに。
大声で怒鳴ったこともないし、ラブラブだったわけでもない。
この人が、本心で私を愛していたのかさえもよくわからない。
優しい人だったけれど。。。

葬儀の時に、仕事仲間の人達がいっぱい涙を流してくれました。
「お前がいなくなったら、困るんや。」と言ってくれた人もいましたね。
真面目に生きてきたアナタらしい。。。

そういやあ。。。
愛人とかそういうのって来なかったなぁ。
隠し子とか出て来て、ドラマチックな展開も少しは期待してたんだけどなぁ。。。

愚妻からの送る言葉は、一言。。。
『１７年間、一緒にいてくれてありがとうね。』

んな訳で。。。
晴れて（？）未亡人になりました。

まだまだ、心の整理はつかないけれど、
主人の残したこの家で、祖母との二人暮らし。。。
庭の桃の木は、今年も花を咲かせるのでしょうか？