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心で話す

2009年04月08日 22:37

それは昨日の夜のこと。

友達とお芝居を観に行った帰り道
駅から家まで買える間に見あげた夜空に、
春にしては珍しく、くっきりと見えた月。

結構遅い時間だったのだけれど、
月と近所の桜を眺めながら、
散歩するみたいに家に帰りました。
綺麗だったなあ。

家にたどり着いたら、旦那さんはもう寝ていて。
ただいまって言ったら機嫌が悪かった。
それは旦那さんが、遅くなったのを怒っているとか、
そういうことではなくて、気持ちが落ち着かないから。

実はうちの旦那さん、軽い鬱なんです。
もう、数年続いているのかなあ。

いつもイライラしていて、
ものに当たり散らしたり怒鳴ったり。
私に手をあげることこそないけれど、
当然病気だから仕事も進まなくて。

けれど、自分も精神的に病んだ経験があるので、
彼の気持ちはとても分かるのです。
だからゆっくり見守りたいなって。

喧嘩は毎晩のように起きます。
「お前は俺のことをこんな風に思っているだろう」とか、
あらぬことを言われるのはしょっちゅう。
セックスレスになったのも、病気が原因です。

それでも私にとっては大切な人で、好きな人で。
人一倍、強そうに見えて弱くて脆い。
そんな彼を知っているからこそ、
旦那さん元気になるまで、何をしていけるのか、
自分なりに考えるしかないなって思っていて。

嫌いになったわけではなく、
見えない壁がふたりの間に出来た感じで。
好きだといえなくなった。
本当はもっと、言えたらいいのにと思うのだけれど、
好きなのに、たくさん傷ついて、
言えなくなっちゃった…。

でも、そんな中で、
気が付いたら惹かれている人がいたわけで。

昨日の夜、私が月を見あげて彼を想っていた頃、
彼は月明かりで目が覚めたそうです。
目が覚めて、これから先のことが不安になったり、
いろんな期待がよぎったりしながら、
子供の頃を思い出していたみたい。

彼の故郷は山の中。
街灯がないようなところで、
月明かりで周りが綺麗に見えるような所。
でももうしばらく、彼は家族の元に帰っていない。
それは彼の意地でもあるかも知れない。
夢を叶えるまで、帰らないというような。

彼はいつも不安な気持ちをあまり見せず、
全てそういう気持ちを飲み込んでしまう人で、
かといってストレスを溜めるかというとそうではなく、
自分なりにいろんなバランスを取っていく人。

けれども昨日目覚めたときは、
不安な気持ちに囚われていたみたいで。

もっと、口に出してくれたらいいのに。
その方が、人間っぽくて私は好き。
誰だって不安になることはあるもの。
それを私は、彼に支えてもらった。
いろんな言葉を尽くしてもらって。
心と心で、初めて言葉を交わせた人。

彼にその想いが届きますように。
彼だってひとりの人間。
弱音だって吐きたいことがあるはず。
泣きたいことだってたくさんあるはず。

我慢することないのに。
いくらでも、受け止められるのに。

でもそこまで、会っても話せないだろうな。
会うのは日曜日。

その時に何かが分かる気がする。
お互いの予感が、はじけるのかどうか。

このデジログへのコメント

  • てぃあ 2009年04月09日 18:24

    > ひ~ちゃんさん

    そうですね。それぞれの想いがあって、それは全ては分からない。
    それがうまくそれぞれ叶えられたなら。
    そうなったらいいですね。

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