- 名前
- 真夜中の翼
- 性別
- ♂
- 年齢
- 60歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 立川市に引っ越しました! 自分のコメントへのレスは基本的には致しませんので予めご了承...
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素直になれなくて
2008年08月31日 02:40
M子と映画を見た翌日、学校に行くと
誰かに見られていたのか
「ひゅーひゅー」「熱い熱い」
とみなから囃し立てられた。
M子はというとそんな男子の声に耳も貸さず、
澄ました顔をしている。
オレも相手にするのが面倒なので
「ロッキー見てきたんだけど、面白かったぞ。
お前らも見に行ったらどうだ?」
と話を逸らした。
「一緒に見に行ってくれるコがいないだも~ん」
「野郎同士で行けばいいだろ?」
「つまんね~じゃん」
「だから、面白い映画だったって!」
担任のS江先生が入って来て、
相合傘が書かれた黒板を見て
「誰だ? こんなもん書いたのは?
翼とM子に一緒に映画に見に行って来いって
言ったのはあたしなんだから。
先生は二人を応援するぞ。
からかったやつがいたら、
あたしが承知しないからね」
そう言って、みんなに釘を刺した。
その後も色々と囃し立てられ続けるのだが
オレとM子の憎まれ口の応酬に
心配する声も多くなり
「お前ら夫婦喧嘩は外でやってくれよ」
と言われるようになる。
その通称、夫婦喧嘩は中2の夏前まで続くことになるのだが、
結局、M子に面と向かって、
好きだと言ったことは無いまま終ってしまった。
M子からも、好きだと言われたこともなかった。
横浜や山下公園、港の見える丘公園、
一緒にいろんなとこに行ったが、
確か手を繋いだことも無かったと思う。
今、振り返ってみると、
当時のオレとしては負けず嫌いなところもあり、
先に好きだと言ってしまうことが
負けと認めるようで
イヤだったのかもしれない。
恋愛に勝ち負けもないのに、
やはり子供だったんだよなぁ。
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