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中学のころのお話

2008年08月30日 12:38

そのコは同じ小学校にはいないようなタイプの女のコだった。

彼女、M子は一見、ものしずかなタイプだが、

どことなく大人びていて、

色気のようなものを感じた。



このころまでは色気のある女性が好きであったようだ。



ただ、小学校卒業して、まだ間もない男の子

好きになってしまった女のコに対して

何かができる訳でもなく、

小学校時代のように、ちょっかいを出すよりほかなかった。

席が真後ろだったことも幸いして、背中を突っついたり、

小学生みたいなことを色々やった。

M子の方もある程度、それを楽しんでいる風もあった。

お互い憎まれ口を闘い合わせたりするのも日課になっていた。



自分で言うのもなんだが、

当時のオレは成績優秀な優等生でもあったので、

難しい宿題とかで解らないことがあると、

授業前に聞いてくるので、

お互い憎まれ口を浴びせつつも、

教えてあげたりしていた。

この辺が他の同級生たちとは決定的に違った。

M子が本気で嫌がったり、

本気で怒ったりした時には、すぐに止めたりして、

必要以上にしつこくすることはなかった。

しかし、中には度を越し、

ほとんどいやがらせのようなことをしているヤツもいた。

今思えば、愛情が憎しみに変化してしまったのだろう。

そんなM子のことを可愛そうに思った彼女親友

そいつのことを担任のS江に言いつけた。

「翼だって、同じようなことしてるじゃんかよ!」

ということで、オレも職員室に呼ばれてしまった。

M子も呼ばれていた。

「Y、お前M子のことが好きなんだろう?」

担任の言葉に対して、

「誰がこんなヤツのこと好きになるかよ!」

と吐き捨てるように言い放つY。

「Y,お前のはやりすぎなんだよ。

度を越しちゃったら、嫌われちゃうぞ!

翼、お前はM子のこと、好きなんだろう?」

何も言えず、ただただ顔を真っ赤にさせるだけのオレ。

しばらく沈黙が続き、

「よし、わかった! きょうのところはここまで!

二人ともM子に謝って、握手しろ!」

握手して帰ろうとすると、

「翼ッ! M子ッ! 二人はこっちに来いッ!」

と言って、職員室の奥の方に連れて行かれる。

「翼ぁ、お前M子のこと好きなんだろう?」

俯きながら、小さく頷くオレ。

「M子、お前も翼のこと好きなんだろう?」

俯きながら、目だけM子の方に向けたが、

どんなリアクションをしたのか、よくわからなかった。

「お前ら見ていると、じれったくなるんだよ!

今度の日曜日に二人で映画見にに行って来い!」

S江先生は自分の机のところに戻り、

抽斗から映画のチケットを2枚持ってきた。

「翼に2枚渡しておくから、必ず二人で行って来いよ!」



かくして、S江先生の助けもあり、

二人はぎこちないながらも付き合い始めることになる。

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