- 名前
- もみのき
- 性別
- ♂
- 年齢
- 72歳
- 住所
- 京都
- 自己紹介
- 好奇心旺盛、そのくせこれといって誇れるものがない。 歳のせいで涙もろい、そのくせロマ...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
笹の滝・・・・貴女へのメール
2007年12月11日 19:14
こんばんわ。
なんだか、改めて言うと気恥ずかしい感じ。
いつも電話で気安く言葉のやり取りをして、こんばんわなんて言葉を使うのは久し振りのような気がする。
春、桜が咲く頃は散り初めないかと心落ち着かない時期ですが、紅葉もひと雨ごとに落葉してしまわないかと気忙しいことです。
紅葉がピークの頃、街ではまだまだ緑濃いのに、山頂から色づいた枝葉が裾野へと広がる様を目に浮かべながら、気持ちが落ち着かないで、仕事をしています。
以前話したことがありますが、十津川へ行く途中に笹の滝という小さな滝があります。
未明の国道を駆って十津川へ向かう道中、秋雨が激しく降っていました。
夜が明けて空が白んで雨も小降りになり十津川の手前まできたところ、笹の滝と小さな標識が目に入り、細いわき道へ車を乗り入れました。
朝もやに煙る細い山道は、この朝僕が通るのが初めてか、道一面、雨に濡れて光る紅葉の絨毯が敷き詰められ、静かに車を走らせるとかさかさと落ち葉を踏みしめる轍の音が耳に入ってきます。
空を覆った紅葉の枝々から、まるで踊るように赤や黄色の鮮やかな落ち葉が、フロントに舞いボンネットに踊るように舞い落ちてきます。
ジョージ・ウィストンのピアノの調べが流れて、夢の世界を彷徨うような一瞬でした。
笹の滝は滑らかな石の上をすべるように、小さな滝壷にわずかな湧水を湛えていました。
水辺には紫の山リンドウが楚々と咲き、緑濃い杉の木立の合間に一本、真紅のもみじの木が印象的でした。
20年前貴女への手紙を書きましたが、
投函できないままでした。
いまメールにして送りたい。
瞬時に、貴女の許に、ぼくの思いが伝わるのに。
このデジログへのコメント
コメントを書く