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再会で盛り上がってます

2025年09月06日 09:06

再会で盛り上がってます

旧友との再会の続きです


男性スタッフ「おいおい、俺にわからない言葉で盛り上がるのもいいけど、ちゃんと仕事をしてくれよ?」※ここからちょっと英語


イチゴ「ごめんね。私たち幼なじみなの。7歳で彼女引っ越して、それ以来会ってなかったんだけど、今日ここで偶然再会できたの。お祝いにあなたにも1杯、ううん飲みたいだけごちそうする」


男性スタッフ「本当か?それなら話は別だ。メロン、ここで彼女と話していてかまわない。今日は俺が配膳をする。けど、ドリンクやフードは君の仕事だ。いいね?」


メロン「もちろん。ありがとう、久々に彼女に会えて嬉しいの」


男性スタッフ「わかったわかった。邪魔はしないから、仕事も頼むよ」


イチゴ「ごめんね、邪魔しちゃって」ここから再び日本語


メロン「いいの、すっごく嬉しかったんだもん。だって、何十年ぶりだよ?あのイチゴちゃんがマン島にいるなんてさ、すっごい奇跡!!」


イチゴ「私もまさか、こういうお酒の社交場で会うなんて思ってなかったよ」


メロン「この島って、仕事が限られてるの。飲食かレジャーか、あとは身売り。売春ってやつね。私はしてないよ?本当に」


イチゴメロンちゃん売春なんかしないよ!しちゃだめ!!」


メロン「だからしないって。でもまぁ、需要があればしちゃうかも、とは何度か考えた」


イチゴ「どうして?このお仕事がいやなの?」


メロン「ううん、そうじゃないけどさ。やっぱり給料、高くないからね。たまのチップを入れても、2万ポンドをやっと超えるくらい(およそ400万円前後)」


イチゴ「それはちょっと、生活するにはキツそうだね。この島、ドリンクとかちょっと高いし」


メロン物価、けっこう高いんだよね。でも、昼間はアスレチックインストラクターしてるから。それを入れれば子どもたちとなんとか3人、食べていける」


イチゴ「そっか」


メロン「ねえ!イチゴちゃんの子どもってどんな子?うちのはこれ!長男と長女」


そう言って、スマホ写真を見せてくれるメロンちゃん


イチゴ「え~、けっこう大きいね。セカンダリー?(中学校を意味します)」


メロン「長男はセカンダリー10月で15歳になるの。長女はまだプライマリー(小学校を意味します)今月12歳」


イチゴ「二人とも可愛いね~。うちも三女が15だよ。今はニューヨーク留学してるけど。あと、四女と五女がプライマリーで12歳に今年なる。同い年の子どもがいるね」


メロン「ちょっちょっと!五人も子どもいるの!?」


イチゴ「ううん、8人。一番上は今年30歳。この子もニューヨーク留学してる」


メロン「は、8人!!?」


メロン「だって30歳って、イチゴちゃん中学とかで産んだの!!?」


イチゴ「違う違う、ちょっと訳ありでね。私が親代わりなの」


メロン「それにしたって、8人はすごいよ。ねえ、どんな人なの?イチゴちゃんの夫って」


イチゴ「あ~、あのね、結婚はしてないんだ」


メロンへぇ~。ま、こっちじゃ珍しくもないじゃん」


メロン「そっかそっか、まあ、幸せそうでよかった」


だんだんと家族の話に華を咲かす2人







メロン「でもさぁ、つくづくイチゴちゃんって不思議な子だったよ」


イチゴ「あんなきったない恰好してるから?」


メロン「そうじゃなくて!なんていうかさ、クラス同級生のこと、まったく見てなかった感じ」


イチゴ「それはあるかも。だって毎日お腹空かしててさ、給食以外は虫を食べたり、畑から食べ物拝借したりだし」


メロン「あ~、そうだよね」


イチゴ「知ってたの?」


メロン「うん、知ってた。お母さんがさ、何度か目撃したんだって。イチゴちゃんが畑に入って野菜とか持っていくの」


イチゴ「そっか~。今はしないよ!?っていうか、しばらくしたら近所のおばあちゃんが色々と助けてくれたの」


メロン「段々畑の横の家の、梶芽衣子(仮の名)おばあちゃんでしょ?」


イチゴ「何で知ってるの!?」


メロン「お父さんとかお母さんがたまに言ってた。”梶さんがイチゴちゃんの面倒を見てるから、あんたは知らないふりしてなさい”って」


イチゴ「知ってたんだ」


メロン子どものころは、あまり意味とかわかってなかったけどね」


イチゴ「今でもおばあちゃんとは交流があるんだよ。三女なんか、ほぼ毎日テレビ電話してる」


メロン「ええっ!?だって、あのおばあちゃんって昭和1ケタ生まれとかじゃなかった!?」


イチゴ満州事変の年に生まれたって言ってた」


メロン「それっていつ!?」


スマホで検索する私たち


メロン「1931年だって、昭和だと6年」


イチゴ「うちら56年生まれだから、ちょうど50歳違い。
ってことは・・・今年94歳!!?」


メロン「そういう計算になるね」


イチゴ「そっか~。おばあちゃん、そんなになるって思わなかったなぁ」


メロン「梶さん、私にも優しかったもん。いい人だよね」


イチゴ「うん、命の恩人。だからずっと恩返しして、子どもたちも交流させてる」


メロン「わかる!私も夫と離婚してからさ、両親となんかギクシャクしちゃって。今の住まいのお隣さんが、子どもたちに良くしてくれてる」


イチゴ「ご両親はどちらもお元気?」


メロン「まあ、元気なほうかな。今はマンチェスターでのんびり老後を送ってるよ」


イチゴ「そうなんだ~。近いうちにお礼に行かないと」


メロンお礼?なんの?」


イチゴ「そりゃ、引っ越すまでの間に優しくしてくれたお礼だよ。お菓子いっぱいもらったり、ご飯を食べさせてもらったりしたもん」


メロン「思い出した!お箸事件の日だ!!」


イチゴ「なんだっけそれ?」


メロン「ほら、イチゴちゃんがお箸をうまく使えなくてさ、それをうちのお父さんが”イチゴちゃん、今のうちにお箸の使い方を覚えよう”って言いだして。なかなか食事にならなかったやつ!!}


イチゴ「・・・あ~~~~~!!思い出した!終いには私がお箸を使えなさすぎて、泣いちゃったヤツだ!」


メロン「そうそう!お母さんがお父さんに”やりすぎだ!”って叱られたやつ。あのあと、酔うたびにお父さん『あのとき、イチゴちゃんに厳しく当たっちゃってなぁ。悪いことしたなぁ』って、こっちにきてもしばらく言ってた。よっぽど反省したみたいだよ」



イチゴ「そんなの、お箸もろくに使えない私がわるいんだもん。気にしないでほしいよ」


メロン「お父さん的には、”女の子を泣かせちゃった”ってのがショックだったみたい」


イチゴ「気にしないでくれたらいいのに」


メロン「でも、いろいろと懐かしいね。覚えてる?中学校近くの池でさ、私が溺れかけた事件」


イチゴ「覚えてるよ~!すぐ近くのおうちに”助けて~!!”って行ったの、私だもん」


メロン「よく生きてたよね~。あれのせいというか、あれのおかげというか、あの一件でスイミングスクール通うはめになったもん」


イチゴ「大人が来てくれなかったら、あれ間違いなくこの世にいなかったよ」


メロン「今は泳げます~!!」


イチゴ「じゃあ、結果としてよかったじゃん」


メロン「まあね。あれのおかげでスイミングスクールで仲良くなった男の子がいてさ、こっちに来てもずっと文通してたんだ」


イチゴ「ええ~!?それって恋に発展するヤツ?」


メロン「ううん。結婚を機に”文通を終わりにしよう”って私から伝えて、おしまい」


イチゴもったいない!カッコよかったから文通してたんでしょ?」


メロン「なんていうかさ、同い年なんだけど同い年の男の子よりも大人びてたの。スイミングなんてさ、しょせん子どもとは言え男の子ってエロが働くじゃん?おっぱいとか股間とか触ってくるやつがいるわけ」


イチゴ「それはクズだね」


メロン「でしょ?でも、その子はそういうのを見て”嫌がってるだろ!そういうの止めろよ”って言ってくれてさ」


イチゴ「ええ~!!カッコいい!」


メロン「でしょ~!!?で、引っ越す前にお母さんが彼のお母さんと仲良くしてて、引っ越してからも親は手紙のやり取りをしてたからさ。私も”元気ですか?”ってある日、書いてみたの。それで文通が始まったんだ」


イチゴ「いいなぁ~。私の青春にもそういうの、欲しかった~」


メロン「なんていうかさ、札幌に越したときもあっちの男子ってみんな同じでさ。どこかしらで女を舐めてるんだよね。エディンバラに来たら来たで、そこの男子も似たようなもん。そんな感じだったからさ、余計に”女に対して敬意を示してくれるってのが心地よくて」


イチゴ「それで!?」


メロン「で、ブリテンで生活してても、半年くらいに1通ずつやりとりしてた。学校で習わないと思うんだけど、必死に英語でお手紙を書いてくれたり、飼ってるペット写真を送ってくれたり」


イチゴ「え~。何でアタックしなかったの?」


メロン「それとなくはアタックしたよ。でも、多分わからなかったんじゃない?英語だったし。で、私も家族の写真を同封したり、”こっちに遊びに来ない?”って誘ったり」


イチゴ「想いが伝われば、また違った今日だったかもしれないね~」


メロン「そうだね~。でもさ、彼ともし一緒になってたとしたらうちの子たち、生まれてなかったし。それは嫌かな」


イチゴ「わかる!私もそう思うタイプ」


まだ続きます

このウラログへのコメント

  • トシお 2025年09月06日 09:27

    いい話だ。続きが気になります

  • ともじ 2025年09月06日 09:29

    壮大なストーリーですね

    引き込まれます🩷

  • SPARC 2025年09月06日 10:14

    しかし幼い頃の友人にマン島で出会うなんて凄い話だな。
    ホント良かったですね。

  • dell8200 2025年09月06日 10:27

    マン島はダチョウを飼育しているのかな?食用?

    梶芽衣子がおばあちゃんポジ、泣ける…。
    鬼平犯科帳に出てる時が良い、好きな女優さんです。

  • エフ 2025年09月06日 14:37

    子供の頃の思い出って話し出したら次から次へと出てきますよね。
    それにしても写真のお二方、嘴というか唇がなんとなく似てますね。

  • 太陽 2025年09月06日 18:26

    おつかれマラです。
    いいですねぇ!昔話に花があって良いですね!

  • 慶Kei 2025年09月07日 18:53

    すごくいい話だね。ついつい読み込んでしまいました笑

  • たか 2025年09月08日 04:12

    幸せな時間が流れているねー

    一晩あっても足りないね。

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