名前は？・・ミサコ

つづき～！


手を引いて連れてこられたのは
名古屋以外の人には有名なんだかどうか微妙な「テレ○塔」・・

えっ？これ昇るの？
テレ○塔なんて、小さい頃家族でのぼって以来です

来た事無い？
僕はあるんだけど、
彼女といってみたくってさぁ・・
どう？

どう？って言われても・・・それに彼女って・・
いいじゃん、行こ！！
彼に促されてエレベーターに・・。

まぁ、いっかぁ・・テレ○塔エアコン効いてるし・・・。
エレベーターのガラス越しに名古屋の街並みが
どんどん広がっていきます。
外は暑そうだけど、そろそろ陽も傾き始め
空の色が変わりかけていました。

展望室にあがると、
夏休みらしく、家族連れで賑わっていました。
私も昔きたよなぁ・・・。

おおぉ！すげぇ！見える見える・・・
展望室の東側の手摺につかまり、彼は嬉しそうに
景色を眺めています。

ねぇ、家どっちの方？・・っていうか
名前は？なんていうの？
答えずにいると、
ああぁ！俺ねタカオ。タカオっていうの・・でっ？

ミサコ・・・

ふ～ん・・みさちゃんかぁ～
彼はニタニタしながら
掴んだままの手に少し力を込めた。

私はちょっと俯いて照れ笑い
あぁ・・確かにデートっぽい・・・・。



注）文中の名称は仮名です。