趣味は読書、分別その他

長く生きていると、段々考えが保守的になり、分別くさくなる。
僕らは、大抵の状況に対しては、ある程度の答えを持っている。
例えば、ダイエットは多くの人にとって、大きな関心事だが、本当はどうすれば痩せられるのかは、誰もが知っている。食事を減らし、運動をする。しかしそこに、「楽して」とか「簡単に」などの希望が入る為うまく行かない。ダイエットなどというが、減量と言い換えて、苦しいのが当たり前だと認識すれば、もっとやる気になるだろう。
簡単に出来ることには、そんなに価値はないだろう。簡単に出来ることは、誰でも出来るのだ。

僕は、少し酔って、これを書いている。
僕は、普通の人が、ある日突然不幸に見舞われたような話に、興味がある。
最近では、小学生の子供を、車で迎えに行った母親が、その学校の校門で写生をしていた児童を撥ねて死に至らしめてしまったり、猟に出た老人が、猟犬が吠えた方向に銃を撃ったら、イノシシではなく人間で、その人は死んでしまったとか。
このような事件(事故)では、多分車で子供を迎えに行く母親は、事故前までは、子供を連れて、買い物か食事でもなどと考えていたかもしれないし、猟師は、撃った瞬間には、イノシシを仕留めたと思っていぢろう。
明日も明後日も平和で、単調な日々の繰り返しだと、思いながら暮らしていたら、人の命を奪ってしまった。普通の人が、片方は命を落とし、片方は加害者として、社会的にも精神的にも、傷を負わなければならない。この不条理な出来事に興味を惹かれてしまうのだ。
ひとでなしだけれども。