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不思議な心持のまま私は待ち合わせ場所へと・・・

2014年09月20日 16:32

まだ、寒さの残る初春、冷たい風が時おり、私のスカートの裾から

しゅ～んと入り込んできます。

思わず身震いするような冷たさなのに、私の身体の火照りは

その風の冷たささえも、心地良さに変えていたのです。

考えるでもなく、脳裏には男性のメールが浮かんできます。

『その場で確かめるからね』

その場で、その場・・・

背後から、前から、

手　　

色んな男性の色んな動きを期待している自分の気持ちを

おさえながら、コンクリートの階段をゆっくりと下りていくわたし。

電車が到着したのか、大勢の乗客が

階段を上がってきます。

多分、それぞれの目的があり、だれも私を見ている人などいないのに

私は、すれ違う男性の視線の全てが

わたしの股間に注がれている気分になるのです。

階段の下から吹き上げてくる、時おりの悪戯風邪に

何もつけていない私の下半身を覆っているスカートが

捲り上げられそうになるのを両手で押さえながら

慎重に階段を下りると、

洞窟のような薄暗い地下鉄のホーム。

殆ど乗降客もいない、そのホームは、ガランとしていて、

特有の生暖かい風だけが、私の身体を撫ぜて行きます。

指定されたホームの北端に視線を向け、居るであろう人影を探すのですが、

誰もいません。

ただ、先を遮るようにホームのほぼ真ん中に見える太いコンクリート柱。

居るとすればあの陰？

気配を殺したメールの男性が、あの陰に・・・

次に到着する電車を心待ちするかのように自然を意識して

柱の傍を通り過ぎるわたし。

けっして柱の陰を確認する素振りはしてはいけないと言い聞かせながら。

「ここだよ」と男性の声。

「あっ、△△さんですか？」

明るい声で答える私。

うなずきながら男性は私を傍に招きます。

辺りを見回しながら、それでも大胆に近づくわたし。

視線を何気に反対側のホームに向けると、

そこには、私と男性の確認ごっこを見物しようとしているかのような

男性が・・・・二人・・・

引き返そうと思えば、今なら引き返せるのに、

進んでその中に痴態を晒そうとしているわたし。

絶対に、あの人達は私を見るわ。

いいえ、見たいのよね、きっと。

柱を背にした男性の手が伸びる範囲に私の体が入るのを

確認した男性は、私の左肩を掴むと、男性を背にした格好で

私を背後から抱きしめ、囁きます。

「観客も居るね。見せたいだろう、ん、爛の疼いた下半身、

みせたいよね～」

私は頭をふり、そんな事はしたくないと否定の意志を見せます。

背中に男性を感じながら寄りかかる私の耳元に

息を吹きかけるような責め言葉。

「ど～れ、ここの下は何もつけてこなかっただろうね？」

遠慮なく男性の右手が、私の股間を撫ぜてきます。

スカートの上からの刺激なのに・・・一枚履いてないだけで、

まるで直に触れられている感触。

私の身体は、再び熱を帯び始めます。