炊飯器

どうも正しいセックスがしらんようだナ

セックスってナハメるだけじゃないんだ。

セックスって、メシ炊くだろ、アレとまったく同じだ。

今ではどこにもないだろうが、
昔は、竃に羽釜をかけて、火を焚いてメシを煮たもんだ、吹かした。

メシ炊きのコツは、これがあんがい、むつかしいのだ、
失敗すると、めっこめしになる、
知ってるか？
これは食えたしろもんじゃない、
うんで、こっぴどく、アタマかち割られる。
イタイなんてもんじゃないぞ。

失敗の原因は、火力が弱いのだ。

さて、われらが、セックスだが、
これがメシ炊きと同じなんだな、

メシの代わりにココロがあるだけだ、
そう、メシの代わりにココロを焚くのだ、
おわかりか？

おまえのアタマではわからないだろうナ、ギャハハハ

まづ、竃に火を入れるわな、
これは誰でもできる、アホなおまえでもできる、火を点けるだけだからナ。

火を点けて薪をくべる、これも誰でもできる、
うんで、燃え上がる。
問題は、ここからだ、
薪を単に薪をくべたからといって、燃えてくれない。
うんで、竹の筒で息を送って、空気を送る。
これが、なかなかむつかしい。
馴れないと、ちっとも、空気が遅れない、

うんで、煙る、部屋中、煙る。

吹いてる当人は顔を真っ赤にして吹いているんだが、
なかなか、火が燃え上がらない、煙だけが夥しい。

女も同じだろ、
服を脱がすことは誰でもできるだろ、バカでもできる。
今は、女が自動的に脱いでくれるから、手間が入らない、
便利な世の中になったもんだ。

世の中にはバカ以下の男もいるとみえて、ここで難儀するヤツもいる。
ま、こういうヤツはかまわないでおこ、

服を脱いだら、だいたい、キスから始まるわな、
いきなり入れようとする不届きなヤツもいるが、そういうフライングなヤツも、おいておこ、

順調にキスから始まって、女を愛撫するわな、
問題は、ここからだ、
うまく火が点けばイイが、ここのあたりが少しむつかしい。
薪をくべたからといって素直に燃えてくれないのと同じだ、
失敗すれば、煙だらけになる。

キスから、うなじ、耳たぶ、オッパイと順調に進めばいいんだが、
キスで失敗するヤツがいる、
勢い余って相手の、女の唇を思いっきり噛んでしまう御仁もいる。
馳せる気持ちもわからないでもないが、少し、慎重さにかけるワナ。
うんで、思いっきりベロを相手の口に入れたとき、一緒に、唾、唾液だわな、
唾まで思いっきり入れるヤツもいる、
女はビックリして、ゲップする。

うんで、竃の煙がもうもう部屋中、充満する。

女の心は胸一杯に一酸化炭素の煙が充満する。

みんなで、ゲホゲホ、女もゲホゲホ

さあ、こうなってから、挽回するのは大変だ、並大抵の努力では。

だいたい、部屋中が煙で充満すると、罵声が飛ぶ。
ケムイぞ、ハヤクなんとかしろ、怒鳴る。
女もココロが煙で充満すると、内心、悪態をつく。
ナニやってんの、このイモが、眼で怒鳴る。

うんで、精一杯の努力が実って、槇に火が点きました、メデタシ、
槇は燃え上がります、
ま、これで一安心、
安堵の胸をかきおろす。

キスから、難航したとはいえ、女もそれなりに興奮して濡れて
これから起こるであろう快楽に準備をします。
男もここにきてやっと、安堵。

竈の火が燃え上がっていることをいいコトに、そのまま罵声の疲れか居眠りをしてしまう。
メシはそれなりに、炊ける。
しかし、一番だいじなものが足りない。
確かに、火は燃えているが、それだけでは足りない、

機関車が坂道を登るには、石炭がどんどん欲しい。
黒い煙を大量に吐き出しながら、SLの勇士は人を惹きつけて止まない。

メシが煮えたぎっているときは、大量の槇が必要だ、大量の空気が必要だ。

目が覚めたときは、も、後の祭りだ。

女が快楽の準備をして今か今かと待っているとき、
男は女の掌や髪を弄くっているようではダメだ。

男は機関車に、大量の煙を吐き出して坂道を登らなければならない。
どんなに長い坂道であろうと、石炭を大量にくべて、大量の煙を吐き出して。

もうもうと大量の煙を吐き出すSLにヒトは惹かれる。

そして、1時間後、坂道の頂上を迎える。絶頂ともいう。

大量の煙を吐けない機関車は、どうなる？
急勾配の坂道で、どうなる？

めっこめしを食わされた連中は、豚でも食わないと、怒りまくる。
大量の煙を吐けない機関車、崖下を真っ逆さまに、逆行する。

めくるめく快楽の準備に忙しかった女は、どうなる。

そうぞうするさえ、コワイ。


セックスの極意は、

はじめちょろちょろなかぱっぱ、

ムカシのヒトはいいこという。

おわかりか？


竈でよく炊きあがったココロは、美味いに決まってるだろ。

ギャハハハ



オレか、悪女と魔女と鬼女は、始めから終わりまで中ぱっぱでな、
カラダがもたん、
ギャハハハ