Hｼﾘｰｽﾞ★トンチンカンちんN山さん（+_+）

「ところで、ゆりさん。A団体の監視委員会協力者になってどう？目新しいことでもあった？」

特に目新しいことはない。A団体の行事や構成員の様子もこれまでと変わりない。
「いや、何も目新しいことはないですね」と答えると、N山さんは困ったような顔をして言った。

「ゆりさん、外部監視の話は3年位前にも出ていたんだ。でもそのときは動かなくて、なぜ急に結成されたかなんですよ。委員や協力者の面々を見ても、A代表シンパばかりだ。ゆりさんは冷静だから別としても、ある地方の女性協力者なんて、もともとA代表の顔を見て気に入って近づいた人なんだ。おのずとA団体に有利な結果を出すんじゃないかと目に見えている。不思議なのは警察がよく監視委員の発足を認めたなというこどだ」

3年前とは状況が違う。被害者家族であるD実ちゃんが動き出したからだよ。
警察はD実ちゃんに弱味を握られて発足に反対できなかった。
私はN山さんと話しているこの頃はまだ、D実ちゃんにやがて起こる受難など想像もできなかった。

私は答えた。「N山さん、警察のA団体管轄のある人が、A団体行事のハイキングで参加した女性を不快な目に合わせています。それに被害者である方にも無礼なことを。被害者の方が『あなた方に任せておけん』と立ち上がったのが始まりなんですよ」

N山さんが答える。「うん、私も発足のきっかけは聞いています。ただ、監視委員会結成はA団体に有利になる。監視委員と協力者は警察のあり方に物申す権利もあるんでしょう。必然的にA団体寄りになって警察を中傷しますよ。A団体が強気になって、またかつてのA+B団体のように傍若無人な団体になってしまうのではないかとも思うんだ」

私は答えた。「N山さん、外部監視委員会は警察中傷のために結成されたわけではありません。委員会の面々を見てもわかるように、感情的な人はいません。皆、中立性・公正というものを重んじる人ばかりですよ。万一、A団体がいい気になったら、そのときは私もですが、委員会が押さえに入ります。心配はないと思いますよ」。

N山さんは「ゆりさん、監視委員会協力者ってどれくらいの権限があるの？経理面だけどさ、もうA+B団体の頃のような脅しめいた寄付金集めはしていないけど、ハイキングや勉強会の料金を、分割でいいからとか言われてしぶしぶ出している人とかいないのかな？また詳しくメッセするね」と話した。

やれやれ、N山さんはどうもトンチンカンなところがある。
そんなに不満だらけのA団体にどうして会員として所属しているのか不思議である。
メッセの内容は想像がつく。
監視委員会はA団体の台所事情を探るために結成されたのじゃありませんぞ（~_~）

やはりその日の夜にＮ山さんからメッセが来た。

長い文であったが、要は「委員会の人やゆりさんは収支決済書の見方を知っているか？どういう方法でこのお金を得ているかまで調査できる？返事はいつでもいいです」との質問であった。
それをまたズラズラと長文で書いてあるなぁ。

警察や探偵でもあるまいし、事件性もない団体の経理をなんで調べなならん。
監視委員会はＡ団体を社会的に問題がないように監視する組織じだわい。

2月後半となった今でもまだ彼に返信していない。
非常に面倒である。「いつでもいいから」の言葉に甘えてもう少し先に返信するか。