- 名前
- 京介
- 性別
- ♂
- 年齢
- 71歳
- 住所
- 神奈川
- 自己紹介
- 30歳未満、未婚、ログ更新の無い方のメールお断ります。 犬猫が大好きで、勿論女性はそ...
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恵理香 29-痣
2011年04月02日 00:32
「これ、みんなあたしが写ってる」
「ああ、恵理香のアルバムだからな」
「これ、高校の入学式」
「幼稚園も小学校も中学も、入学式に卒業式や運動会もある」
「いつも遠くから隠れて撮っていた」
真理は初めて見るアルバムだった。
隠して置かなくても良いのに
そんなこと気にしないのに
恵理香の目は泪が溢れ、写真のどれもが霞んで見えた。
「これ」
「幼稚園の運動会」
「結婚式で会って渡す積もりだった」
「何枚か父さんにくれるかな?」
「えっ、これ貰っていいの?」
「恵理香のだから」
「ええ、えぇいい。半分取ってもいい」
恵理香は嬉しかった。
いつも一人だと思っていたのに、父がすぐ近くに居てくれていた。
寂しいと思っていたのに、そうではなかった。
「真理さん、有り難う」
「礼を言うのは私ではないでしょう?」
「京介さん、有り難う。お父さん、有り難う」
俺は遅くなったので、そろそろ帰ろうとした。
「明日も来ます」
「何を言ってるのよ。お酒を飲んだから二人で泊まりなさい」
「でも、それでは・・・」
「恵理香はうちの子なのよ」
俺は恵理香と目を合わせた。
「はい、それではお言葉に甘えて、泊めさせて頂きます」
恵理香と毎日入っているので、父親にすら気にせずフロに二人で入る積もりだった。
「恵理香ちゃん、一緒にお風呂入ろうか」
「はい、入りたい」
と言う訳で、俺は一人寂しく先に入る羽目になった。
真理は、恵理香の背中から尻の痣を見て驚いた。
一瞬京介を疑ったが、あいつはこんな弱い者苛めはしない。
「恵理香ちゃん、この痣どうしたの?」
「かあさん」
「・・・・・これ、タバコの火。小さい頃から?」
「うん、ずっと」
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