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ネット、そしてリアルヘ.1

2009年05月28日 17:50

明るい店内の喫茶店
大きくとられた窓からはスクランブル交差点が見える。
行き交う日常の人々。

アイスコーヒーを・・・ん?・・・」
「あっ、はい、私はアイスティーを下さい。」

店内は様々な人々がそれぞれの時間を過ごしている。

「君がそうなんだ、」
「えっ、はい、そうですよ」
面白いね、
ずっと一ヶ月ぐらいメッセージやりとりしていた相手が
 今目の前にいるんだから、フフ」
抱いていたイメージを壊すほど軽やかに微笑んでいた。
「本当ですね。ずっとメールでお話していましたよね。」
クスクス
「そしてこうやって現実に会うとはね。」
ハハハ。

不思議と緊張感の無い空気が流れていく。
ゆっくりと進む会話。
家庭環境の話。
仕事の話。
元主の話。
サイト上での事。


・・・
「・・・でもまたサイトで日記を書いて
 日記にコメントしたりすればいいじゃあないか。」
「はい、またそうしようって思っているんですけどね。
 でもサイトの上だけですから。」
「うん、じゃあ、やっぱりご主人様っていう存在が必要なの?」
「あっ、いえ、ご主人様が必要っていうか
 ・・・私を見て感じていただける方がいればいいな、って思うんです。」
自分の中で気がつかない小さなスイッチが入っていた。
「自分を見て感じてもらいたいんだ?」
「・・いえ、見てもらいたいっていうか・・その・・」
顔を落とし
組んだ手と手が動いている姿。
「見てもらいたいんだな。」強い声で。
スイッチがもう一つパチリと入った。
「えっ・・・あっ、はい、そうです。見ていただきたいです。」
「なにをだ、誰をだ?」
「・・はい、わたしを見ていただきたいんです。」
テーブルの向こうでスイッチが入る音がした。
「そうか、自分を見てもらいたいのか。
 どんな自分を見てもらいたいんだ、答えろ!!」
・・・・・
「顔を上げろ・・俺の目を見るんだ。」
ゆっくり上げた顔にはMの目が潤んでいた。
「目を見ながら答えろ、どんな自分を見てもらいたい?」
・・・・「み・だらな・・・わたしを見ていただきたいです。」
「そうなのか、淫らなお前を見てもらいたいんだな。
 誰にだ、どんな者に見てもらいたいんだ?」
「は ・はい、わたしを見てわたしを感じていただける方に見て欲しいです。」
「そういう者をなんて言うんだ?」
「・・ご・主人様・・って言います。」
「じゃあ そういうご主人様が欲しいんだな?」
「・・はい、そうです。わたしを見ていただけるご主人様に・・・・」
少し歪めた顔を下に落とし
なにかを否定するように首を横に振っていた、弱々しく。
「そうか・・」
右手を伸ばし彼女の耳たぶを掴んだ。
グイッと捻る、
彼女の身体がピクンと反応する。
大きく見開いた目を見ながら囁く。
「では試してやろう・・」
「えっ・・・」
「お前が本当にそういう存在が欲しいのか、どうかを」
そう言いながら
身体を浮かしてテーブルの上に屈み
彼女の顎を掴みキスをした。
その時店内は輪郭失いブレたビジョンでしかなかった。

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