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成人映画って…

2009年04月18日 10:50

ロマンポルノもそうだが、もっと広義で一般的な意味で成人映画と言う言葉は、我々世代には特別的な響きがあった。卑猥で煽情的な。今では、死語
小学生の頃、学校の帰り道。映画の看板を見るのは、秘かな楽しみ。もちろん楽しいのは、ディズニーアニメ怪獣物など子供向けだが。一方、大人の世界、映画の覗き窓でもある。日活青春物とか。石原雄次郎、小林旭吉永小百合、朝丘ルリ子。そして、何より。18禁。成人映画。いわゆるピンク映画と言われた。中小の映画会社が制作していた。肌をさらし、卑猥なポーズをとるおんな達。セックスの何かを知らない子供にしても、大人の世界、未知の性の深淵を覗き込んでいる実感はあった。子供が決して見てはいけない。ていうか、罪悪感で目を覆った掌の指の隙間から覗く、覗いてみたいみたいな…
実際には、ピンク映画はほとんど見たことがないはず。中年サラリーマンになって。飲んで、電車がなくなって。上野辺りのオールナイト4百円の映画館でとか。空いてるのに、隣に労務者風のオヤジが座ってくる。何だよ、コイツ?おっと、しごいてる!オヤジオヤジに見せてどうすんだ!?そう言えば、暗闇にも薄汚い館内には精液のすえたような臭いがこもっていた。
事実、ピンク映画ロマンポルノと較べると更に客層が性欲剥き出しのオヤジ達中心だった気がする。ロマンポルノは、飢えてるけどうぶくもある若い学生やサラリーマンが中心なのに。で、ロマンポルノ前衛的な作風のATG寄りの監督、作品を多く輩出した。
ただ、やがてロマンポルノは行き詰まり終焉。AVの時代になったと言うこと。それでもピンク映画は生き残った。ビテオにはない猥せつさ。レトロな不潔っぽさ、煽情的な。それは、多分ストーリーが存在すると言うこと。AVは。貧弱な設定、しかもそれを掘り下げることもない。お定まりの行為、メニュー、延々と。欲望の想像力は空転したまま。
想像力に乏しい♂達。射精快感だけを求め、過程に興味のない♂達にはそれで十分なのだろう。ストーリーの存在は、煽情的な設定を更に深めていく。かきたてられる想像力。肉体的射精快感欲望妄想が豊かに彩っていく…

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