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歓楽通り

2006年02月28日 03:26

歓楽通り

誰でも マリオンと寝られる 愛情とは別に


巴里最期の娼館 オリエンタルパレスへようこそ
オリエンタルパレスでは 最高のサービスとささやかな夢をご用意して 貴方のご来店を心よりお待ち申し上げております”

ここは 無償の愛と酔いしれるような官能舞台

シャンペンのしぶき 香水とおしろいのかほり 

素肌にしなやかな光沢を放つシルク下着を纏った客待ちの女たちの陽気な笑い声に満ちた欲望の館

まるで開演を待つバレリーナのように ビーズのランプシェードの灯りに浮かび上がる 娼婦たちの艶やかな姿態

赤いヴェルヴェッドの壁 金色の額装の中から妖しく輝く鏡 万華鏡のごとく光を反射するガラスの香水瓶 そしてノスタルジックシャンソンの歌声


それは1945年のこと

歓楽通りの娼館オリエンタルパレス東洋の宮殿)にお客と娼婦のアクシデントでこの世に生を授かったプチ=ルイ(パトリックティムシット)は 娼館の中だけで育ち 娼婦たちの世話を焼くためだけに半生を費やしてきたような男

そんな彼の幼い頃からの夢は
「いつか運命の女の人と出逢って その人を 一生をかけてしあわせにする」こと

そして ある日彼は まさに夢に描いていた“運命の女”とめぐり逢う

新入り娼婦として この館にふらりと現れたマリオンレティシアカスタ)

本当の愛としあわせを知らず 夢に見ている薄幸の娘

プチ=ルイは思わず彼女に呟く

「貴女をしあわせにします 僕の一生を賭けて。。。」

こうして プチ=ルイの“ファム・ファタールマリオンへの 誰も真似することのできない愛の日々が始まった

「僕は マリオンには相応しくない 君を笑顔にできる男が必要なんだ」

それは自らの感情を押し殺して マリオンの恋をサポートすること

プチ=ルイは まるで運命に逆らうように報いを求めない全身全霊の純愛の世界に身を投じる

これは 過ぎ去った過去の 美しく哀しい 恋物語


「歓楽通り」(2002年フランス映画
監督:パトリス・ルコント


運命の女”と確信したマリオンのために性欲嫉妬、羨望を一切押し殺して見返りを求めず、尽くしに尽くす男のハナシ

マリオンのしあわせは自分のしあわせでもあると心底確信していて、しあわせのために、“運命の男”をみつけ、占い師を買収し、とんだ“運命の男”がこしらえていた借金の返済金を必死になってかき集める。。。

ワタシの感覚では到底感情移入できません。。。

以前ウラログに取り上げたこの作品と同じパトリス・ルコント監督の「橋の上の娘」もそうなんです

有り得ない程の“愛”
夢のように儚く美しい映像で魅せられる“恋”
おとぎ話のような“運命

これらが旨く絶妙に織り交ざって胸が締め付けられる不思議な感覚を味あわせてくれます

この全ての感性に語りかけられる感触は映画ならではだと思います

そして、これほどの“純愛”は映画の中だけのような気もします

マリオン役のレティシアカス

イヴ・サンローランの最期のミューズとして有名でしたね
最期のオートクチュールコレクションのランウェイでサンローランの永遠ミューズカトリーヌ・ドヌーブとスモーキングを着て歌っていたのが印象的でしたワ。。。

このウラログへのコメント

  • まいど 2006年02月28日 05:01

    髪結いの亭主にしてもこの監督の作品は男の淡いロマンが多いからねぇ。なので私は好きですw

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