【怖い話し・・・】

男「・・・そーいえばさ、こないだウチのばあちゃんに怖い話を聞いたんだけど
　　聞きたい？」

女「え？どんなの？怖い？怖い？トイレとか行けなくなっちゃう？」

男「おー、けっこう怖い・・・どうする？」

女「どうしよー・・・眠れなくなっちゃったら困るな～
　　もうしそうなったら一緒にいてくれる？」

男「お、おぉーいいよ♪」

女「じゃ、聞かせて♪」

男「おっけ
　　お前にはまだ言ってなかったんだけど、オレにはジロウって叔父さんがいたのね
　　オレの親父の弟なんだけど、オレはいっつもジロ兄ぃって呼んでて
　　すっげーかわいがってもらってたんだ
　　そのオレの大好きだったジロ兄ぃなんだけど、交通事故で2年前に亡くなったんだよ
　　自爆なんだけど、電信柱に突っ込んじゃって即死・・・
　　その死んだはずのジロ兄ぃから、ついこないだ電話がかかってきたんだって・・・」

女「えぇーーーーーーー！死んでる人から？」

男「そ・・・ばあちゃんが電話にでると
　　『・・・お袋？俺だよ俺』って生気のなさそうな男が呼ぶんだって
　　で、ばあちゃんその声にピンッときて、これはジロ兄ぃに違いない
　　責任感の強いジロ兄ぃだったから、きっと事故を起こしたことが気がかりで
　　そこらへんを彷徨ってるに違いないって
　　で『ジロか？ホントにおめはジロなんだな？』って聞くと
　　『・・・う、うん・・・』って」

女「こっわーーーーーーーーーい
　　それでそれでそれで？」

男「で、ジロ兄ぃがなんか言いづらそうに『・・・俺、事故起こしちゃって・・・』って言うから
　　ばあちゃんが『分かってる分かってるっ！事故のことはもういいから！
　　大丈夫だからっ！事故のことなんて気にしないで成仏しておくれっ！』って言ったら
　　ジロ兄ぃは安心したのか、何も言わずにそこで電話が切れたんだって・・・

女「こっわーーーーいっ！
　　ホントにそーいうことってあるんだね・・・
　　叔父さん、成仏出来たのかな？」

男「ばあちゃん泣きながら言ってたよ
　　『電話を切った後にツーツーツーって音がするだろ？
　　　そのツーツーだけがジロが逝ったあっちの世界との繋がりのような気がして
　　　それを切っちまったらジロとホントのお別れだ・・・
　　　そう思ったらしばらく受話器を戻せなかったよ・・・』って
　　でも、ばあちゃん喜んでたっけ
　　叔父さん即死だったじゃない？
　　あまりにも突然で最後の言葉を交わすこともできなかったし
　　心残りも色々とあるだろうけど
　　これで成仏できるだろってさ・・・」










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