- 名前
- シュージ☆
- 性別
- ♂
- 年齢
- 54歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- まずは、ログを読んでみてください。 しばらく、お休みしていましたが、そろそろと再開し...
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【お題日記】初デートで気を付けること #6
2019年09月16日 13:36
(#5からのつづき)
その日の12時45分頃、僕は下見をしていたパスタ屋さんのドアを開け、彼女を先に入れて、続いて自分が入っていった。
彼女は軽く店内を見渡した。こじんまりとしたアンティーク調の店内で、8割がた席は埋まっていた。若い人の話し声で、明るく活気のある雰囲気だった。
僕が空席を探すと、幸い2人席が空いていた。店員さんに座っていいか確認し、彼女を案内した。
2人で向かい合って座り、メニューを広げた。
「うわぁ、いいな、こういうのってほんとに久しぶりで… うちの方は田舎だし、子どもがいるから…」
彼女はメニューを見ながら独り言のようにつぶやき、ゆっくりと顔を上げて、僕の顔を見た。彼女の頬は、ほんのり上気しているように思えた。
彼女のその仕草に、僕の胸は高鳴り、下腹にギュッと心地よい痛みを覚えた。
2人でメニューをひととおり見て、映画の時間もあるし、早く出来そうなランチメニューを頼んだ。僕はペペロンチーノ、彼女はジェノベーゼ。
ドリンクはセルフだったので、2人で席を立って取りに行った。彼女が先にオレンジジュースを注ぎ、僕がアイスコーヒーを注いでいると、彼女は、はい、とガムシロとミルクのポーションを手渡してくれた。
席に戻って、軽くグラスを掲げて2人でドリンクを飲む。見つめ合う視線を少し避けて、2人とも下を向く。
(何か話さなきゃ)
「池袋は…」
と言う僕の言葉をさえぎって、
「ほんと久しぶり、若い時にはよく来たけどね。」
と彼女。
僕は、ちょっと首をかしげて、「でも、電車で一本だよね?」
「ん?ううん。私、千葉だよ」
「??」
「大丈夫?まぁ、色んな女性がいるからねぇー」
彼女は、オレンジジュースをストローでクルクルと回して言った。
何か嫌な予感がしたが、僕は彼女に合わせて会話を続けようとし、2人の住んでいるところや以前に住んでいたところの話をした。
また彼女と笑顔で話すことができた。
そこへ、パスタが運ばれてきた。
店員さんが来た時、彼女はチラッとスマホを見た。
僕は……
スマホは見なかった。もし見たら、この楽しい時間が終わってしまうような気がして…
2人でパスタを食べたはじめた。
とても美味しかった。
2人で喜んだ。
と、彼女が言った、
「ほんとに私でいいの?」
(目の前にいる女の人は、何を言っているのだろう?)
僕はなんだか、頭がクラクラしてきた。
(あっ、これはNさんが言っていた、男にすぐにダメ出しされた話のつながりか?)
(いや、Nさん?)
(…だとしても、しなくてもいい)
僕は…
満面の笑みでこっくりとうなずいた。
それに対し、彼女は複雑な表情。
と、その時、彼女のスマホのバイブが鳴り、彼女はスマホを見て、意を決したような顔になった。
「あなた、1時の待ち合わせ?」
彼女の言葉に、僕はぶん殴られた。呆然としている僕に、彼女はさらに言った。
「あのー、お名前は?」
(つづく)
このデジログへのコメント
> somariさん
毎度すみませんねー
って、ここまでくれば、次はどうなるかわかるでしょ!
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