全部壊せ！！

少しだけこの国というものがわかりかけている今日この頃ですが

どうしてもわからないものが「笑いのツボ」と「親切とお節介の境界」


例えば、街中でもバーでも

男性の話題は「サッカー」「女」「お天気」


女性の話題は「補助金」「シングル生活」「男」




すっげえつまんねぇっすよ


私の勤務先は、たまたま多国籍なうえ

ボスや副ボスが会話上手＆色んな国の言葉+文化を熟知してるおかげで

色んな話題もあり、日本のボケ・ツッコミに似た会話もあり

英語力の乏しい私でも、普通に笑えるわけですが


街で少々会話をする程度の「店員さん」やら「道を尋ねてきた婦人」などは


まあ、会話がうまくない


正しくは「嫌味が会話のあちこちに散らばりすぎ」なのです



親友がよく言っていた「日本の遠慮と謙遜は母国（イギリス）の5歩先を歩んでいる」は

会話の嫌味の下手さをよく嘆いて、口をついて出たものでした




「その場を濁さず、引いたと見せて惹いている」のが日本の会話で

「その場を濁し、後味の悪い空気だけを残していく」のがイギリスの会話なのだそうです



わかりやすく例を挙げると


交差点で、なかなか渡れないでいるお年寄りがいるとして

・お年寄りの手を引いて、車に向かって「歩いてるんだから停まれ！」とアピールするのがイギリス

・お年寄りが渡ろうと歩んだ時、不自然なく歩調を合わせ
声もかけず、助けたことさえ言わず、お年寄り自身にも悟らせないのが日本


なんだそうです


実際、こっちにはそういう場面も珍しくなく


それを知ったうえで、親友はアンを「さりげなく何でもできる子」に育てたいと思い
※実際、押しつけがましい親切な行動を娘は嫌がります

それとは別に

「感謝はわかりやすく、己の感情を相手に向けて出し切りなさい」の教え通り

ありがとうの言葉や嬉しいを表す表情（アン曰く、作り笑顔で人と付き合うのは失礼だそうです）

してもらった親切をいつまでも忘れない等々


大人でも疲れてしまうことばかり




で、こちらの笑いは

「それ相応の階級の人間が、背伸びしたりする様」を笑うというのがウケるようで

簡単に言えば、「人を見下した笑い」が根強いんですよ



対して、アンの人を笑わすベースは「意外性」と「身体を張った笑い」


先日、おじいちゃんのおうちでアン＆リリーのコラボで披露したファニートークでは


①2人ともミニスカートで登場

②アンがある男性に恋をしたことを、リリーに告げる

③リリーが服装・話の内容・髪形などを助言する

④それらを聞いた上で、数日後にアンが「下着を奮発してお洒落なのを買ったわ」と
リリーに告げる

⑤リリーが躊躇せずアンのスカートをめくり「プーさんのプリントがピーターラビットになっただけじゃない」
と、小さい子向けのキャラから小学校低学年向けに昇格しただけ、と揶揄する

⑥結果＝男性陣はスカートをめくるところで、見ることを躊躇するが
女性陣は共感の意味もあって大爆笑
&リリーという人間の外見イメージが、「決して同性のスカートをめくりそうもない女の子」なのにもかかわらず
平気な顔で小学生男子のような行動に出る＝爆ウケ


という、ショートコントを披露し大喝采


女性にウケれば、男性も「今のは性的なものではない、知的な笑い」と勝手に解釈して
後追いで大爆笑

になったわけですよ


アンに言わせれば、それらはすべて「日本のお笑い芸人の技を真似してアレンジしただけ」であって

イギリスの笑いのレベルは、嫌味ったらしくて面倒なんだそうです



お前はお笑いのためにイギリスに来たのかよと思うほど

何に対しても真剣&本気


で、下着を披露するはめになるのは

リリーではなく、自分だという「笑いを起こすための身体を張った行い」




自分たちのコントを見てくれた人たちが

おうちに帰って思い出し笑いしてくれたら、大成功なんですって




一歩間違えたら、やれ性的だ！だの、子どもの売春につながる！だのの声が聞こえてきそうなのに

そこを敢えて正面から突破するところに

娘なりの「武士道」を感じるのは、私だけでしょうか



つまらない空気や制度をぶっ壊して

もっと人が、面白いものを面白いと言える世界を

どんどん創っていっておくれと


甘々な親心も添えて、応援してる今日この頃なのでした
（お笑い留学をしてるわけではございませんので、あしからず）