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『キャプテン・フューチャー』 覚えてる?
2018年02月28日 22:02
アニメーション 特にテレビは
職業だったからねえ
憧れるってのは男女
共にあるんだろうが
アニメキャラクターにってなー
女性特有な感覚では
ないかと思っている
2次元のキャラクターに恋する“おたく”男性は実際に居るけど、そもそも“おたく”って言葉が生まれた頃、既に私はアニメーター、作り手側だった。
師匠である作画監督の森さんには
「アニメーターなら、ヌードでムラムラするな。
自分の描いた女を見て舌舐めずりできなきゃ、一人前とは云えない」
な~んて云われたけど、そうだと思う。
欲情ってぇなら、するよりさせろ!って立ち位置だった訳だ。
《2次元の美少女に男が恋する》
↑これを前提に『おたくの星座』って作品が30年ほど前にあった。
原作:本宮ひろ志 作画:江口寿史 と、変わった取り合わせの原作陣だったが、これを仕掛けた連中と当時つるんでいた。
『おたくの星座』は、ゲームボーイの企画として動きだして、ゲームボーイの作画を下請け(正確には孫請)したのは、何を隠そう、この俺ら♪
ゲームに登場する全キャラクターは勿論、背景や台詞等のテロップの文字まで、全てのグラフィックをチマチマチマチマ、ドットに落としておりました。
話が飛んだけど、“おたく”という言葉が生まれて直ぐの約40年前に話を戻す。
当時、初めてNHKで放送された連続テレビアニメーション『未来少年コナン』が、中々の好評を博していた。
それを受けての、NHKアニメの第2弾が『キャプテン・フューチャー』だった。
原作:エドモント・ハミルトンの古典小説は、スペースオペラの原典と云える作品。
根っからのSF好きな作監・森利夫、我が師匠は真っ先に作監の一人に手を挙げた。
・通常、毎週放送のテレビアニメーションは、4社以上のスタジオがローテーションを組み、1社が1話約1ヶ月かけて作画する。
問題は、その後だ。
当初、『キャプテン・フューチャー』のキャラクターデザインを描かれた作監が総作監もされる予定だった。
ところが、この方が急病で降板。
急遽、東映動画(製作会社・元請け)の直属だった、ウチのスタジオにお鉢が廻ってきた。
斯くして、森サン率いるウチのスタジオが第1・2話を一気に担当することになり、森サンそのまま、なし崩し的に総作監も引き受けるはめになる。
お陰で、ウル・クォルン(宿敵・悪の超天才科学者)が初登場の話や最終話等、シリーズで大事なキイポイントとなる話はウチのスタジオが作画を担当した。
主人公が乗る宇宙船《コメット号》は、デザインのモチーフが涙の雫の流線型。
原作に精通している森サンにとり、このコメット号を描く線は、テンプレートや自在定規で引く冷たい線じゃダメ!
あくまでも、手描きの線に拘った。
その他にも、『宇宙家族ロビンソン』、『スターウォーズ』他、様々なSFの映像作品をモチーフとした画作り。
溢れるSF愛に、当初は燃えに燃えていた森サンだが、自分の作監の他、いきなり増えた、毎週の他スタジオの作画修正!
特に酷かったのが、韓国の作画陣。
現在はレベルも上がったが、当時は正直、使いものにはならなかった。
当時、東映動画としては韓国への外注は鳴り物入りの新機軸。当然、ダメダメとは口が裂けても云えないから、「見合う実力があるから外注している」が東映動画の公式見解。
森サン、ご苦労されていた。
・森サンも、1年4クール52話の後半では、流石に息切れしてきたか、テンプレート使ってのコメット号も終わり間際では“OK”となった(笑)
ギャラは安いし、スケジュールは押せ押せで、試行錯誤しながら、四苦八苦、七転八倒のアニメーション制作現場。
それでも、それが報われることがあるのなら、アニメのキャラクターに憧れてくださる方がいるのは、おおきな大きなその一つだろう。
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