- 名前
- ユリ
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- 年齢
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- 東京
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- 見た目細身の天然ってよくいわれます。でもけっこうしっかりしてます。自分的に。映画と読...
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「三度目の殺人」レビュー☆
2017年09月12日 17:59
福山雅治主演他。それはありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所広司)が、解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。反犯行も自供し死刑はほぼ確実。しかし、弁護を担当することになった重盛(福山雅治)は、なんとか無期懲役に持ち込むため調査を始める。何かが、おかしい。調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三隅の供述が、会うたびに変わるのだ。金目当ての私欲な殺人のはずが、週刊誌の取材では被害者の妻・美津江(斉藤由貴)に頼まれたと答え、動機さえも二転三転していく。さらには、被害者の娘・咲江(広瀬すず)と三隅の接点が浮かび上がる。重盛がふたりの関係を探っていくうちに、ある秘密に辿り着く。なぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?得体の知れない三隅の闇に呑みこまれていく重盛。弁護に必ずしも真実は必要ない。そう信じていた弁護士が、初めて心の底から知りたいと願う。その先に待ち受ける慟哭の真実とは?あなたは翻弄され続ける。そして衝撃のラストへ―是枝裕和が仕掛ける全く新しい心理サスペンス。
10/10点!!「神の目を持ちたくないからせめぎ合いだった。」と是枝監督は話していましたが、終始、神の目、神の気配を感じさせられるお話でした。重盛と三隅が言っていた「世の中は不条理に全て決められている」という考えを認めざるを得ないような、人間が人間を裁くという立法社会の不安定さ。裁いている人間たちも何かに引っ張られたり操られたりする気配を感じたり認めながらも、とことんやり合うお金も時間もないから、見ないようにして何となくの着地点に降りてしまうという殺人行為。それらをじっくりと現実的に描いていて、深く引き込まれました。役所さんの深い闇と掴みどころのない演技と、それに引っ張られるように研ぎ澄まされていく福山さん、影と憂いを帯びた眼が何とも言えず強く余韻を残す広瀬すずの3人のバランスが、素晴らしかったです。役所さんと広瀬すずは、やはり只者ではない(笑)別の作品で、またこの二人を観てみたいです。実際は、明朗解決なんて事件はそんなになくて、複雑であればあるほど、本作のように、真実は闇の中で良いという結論に目配せで辿り着くことが多いのだろうなと、モヤモヤするけど、考えさせられる作品でした。誰かを裁いて良いのなんて、きっと当事者だけで、その当事者だって、一側面しか見れていないのだと言われているような、間違ってるのに救われない現実を突き付けられました。是枝さんらしからぬというか、良い意味でこんなに強いボールを投げられる監督だったのだなと、驚かされました。役所さんと福山さんを重ねて映すカメラアングルも、ルドヴィコ・エイナウディの音楽もパーフェクトな素晴らしさ。二時間半近くあるけれど、じっくり作品に浸かって、深い余韻が残る、これぞ映画という秀逸な作品です(*^¬^*) 2017年公開。
このデジログへのコメント
観たい、観たい、観たい!!!
って思ったレビューです(^-^)/
役所さんはドラマの武蔵の時から
好きだし(^-^)
> はらぺこさん
武蔵って大河ドラマか何かですか?役所さんはまだ新境地出せるんだなって、役所さんのある台詞のところで演技が凄すぎて鳥肌立ちました。父親世代の方も絶賛してるので是非☆
> GRAYさん
一応ネタバレなしで書いてるので(^^;)私の解釈ですが、観たらたぶんわかると思います。
おはようございます
またユリさん紹介の映画を観たくなってしまいました
役所広司さんは
怖い役からコミカルな役まで幅広いですね
大和ハウスのCMはかなり好きでした
Re友(リュウ)さん
ぜひ読んでいただけると嬉しいです。ありがとうございます。役所さんはこのご年齢になっても、まだ観たことのない引き出しがあるのだなと感嘆してしまいました。大和ハウスのCM良いですよね
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