………人間だよ。

沖縄での暴言

「触るな！土人」

「黙れ！ シナ人！」












沖縄の人が 何をした？


沖縄の人は 人ではないのか？


沖縄の人は日本人ではないのか？












「触るな！土人」

「黙れ！ シナ人！」












米軍に逆らう日本人は、人ですらないのか？


軍隊が、それほど偉い代物なのか？












米軍による沖縄での犯罪は、婦女暴行に限らなければ、ほぼ毎月のように起こっている。


軍人による任務先での不祥事は、何も沖縄だけのことに限らない。
米軍だけの問題でもない。


日本人も又、例外ではない。


「触るな！土人」


「黙れ！ シナ人！」












人を護る強さに武力が加わる時、それが組織としての陣容を備え、その規模が拡大するならば、必ず下卑た輩は現れる。


理想論は幾らでもあれ、実際には、蛮勇は必要でもあるからだ。




又、軍は、それだけで守られる。


もしも、あのフェンス際の押し合いで、フェンスが倒れて反対派の人たちが向こう側に雪崩れ込んだとしたらどうなるのだろう。


足を一歩、踏み入れただけで――極刑である。


実際に、米軍の軍事機密に対する脅威として、立川米軍基地（当時）拡張工事に反対した人たちが同じ状況でフェンスを倒した時、その場で取り抑えられ極刑に処された。


今回の大阪から来た機動隊員も、そういう任務に就いていたのだ。
昂る気持ちになるのも、当然なのかも知れない。


だから、蔑視の本音が出てしまう。
人間、一度エスカレートしたら、なかなか止まらなくなるものだ。




でも、相手の沖縄の人―――


……人間だよ。


皆、同じ日本人だよ。