趣味は読書、二、三

西村賢太、車谷長吉と続けて私小説作家を読んでいるが、彼等の読書の傾向が日本の文学者にほぼ限られているのは、少し違和感がある。
外国文学にも、沢山の面白い作家はいるのに、誰も取り上げられていない。
読んでいないのか、わざと取り上げないのか。

高校の頃から、髭を剃るようになった。僕の母は昔美容師で、顔を剃るのに、横長の安全カミソリを使っていた。
父の髭も時折剃っていたようだが、僕は不器用なので、家にある安全カミソリでは、必ずと言って良いほど失敗して、顔のどこかを切った。
だいたいあの形が、何故安全カミソリという名前なのか分からない。あの安全カミソリの前のカミソリは、もっと危険なカミソリだったのだろうか。
世の中にT字形のカミソリが出回り始めたので、僕も髭を剃れるようになったのだ。それでも、時に失敗し、ポツポツと皮膚に浮き出る血をティッシュで押さえながら、血が止まるのを待つのは、朝の忙しい時には、本当に焦るし、一気にブルーになるのだ。

今日、肉体労働を目一杯やったので、疲れているのだが、正月にNHKで女子重量挙げのホープの高校生にスポットを当てた番組を見たのを思い出した。
辛いだけのような練習に、笑顔で前向きに立ち向かっているのが印象的だった。
僕も、肉体労働と思わずに楽しいことをしているのだと自己暗示すれば、案外良いかも。或いは、お金を貰って筋力トレーニングかダイエットをさせて貰っていると思えれば。
考え方一つなのだろうが、まだ人間が出来ていないので、思い込むのは難しい。