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趣味は読書、啓蒙、余生、井の中の蛙

2014年12月11日 19:11

車谷長吉短編集「妖談」昨日読了した。終わりから二編目、「文盲のおばあさん」の中に、作中の国夫が読破した作家の一覧が出ていて、名前のみ聞いたことのある作家も多いが、変に啓蒙され、ライバル心のようなものを起こして、読書欲を刺激される。
しかし、僕はもう五十代の初め、いつまで元気で読書出来るものか。
そして、この作中の一覧を見て、一端の読書家のような気でいた自分がまだまだであると、本当に感じた。
私小説であると思っているので、名前は様々でも、結局は車谷長吉自身だと思いながら読んだので、四時間しか寝ないで本を読んだとか、生まれつき障害があるので、早く死にたいとか、金はいらないなど、非常に僕には刺激的だ。
池波正太郎も人は生まれた時から、死に向かっていると言っているが、車谷長吉も同じような事を言っている。
死を意識して、日々生きるのは重苦しい気がするが、それを心に刻んで生きるのは、他人とは違った生き方で良さそうである。

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