- 名前
- ダックン
- 性別
- ♂
- 年齢
- 51歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 気付けば40代、40にして惑わなくなった方もいるらしいけど。。。
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初歌舞伎 其の5 連獅子
2014年09月20日 23:57
さあ、お待ちかねの連獅子です
連獅子は元々は能の「石橋(しゃっきょう)」という作品で、
獅子は一体しか登場しないものであったものを親子二体にし、
前半の千尋の谷での親子のやり取りと、後半の親子の獅子の精が
獅子の狂いを見せる部分の合間に、狂言の「宗論(しゅうろん)」を入れて
コミカルな内容を加えて、明治頃に今の形になった舞踊作品との事です。
あらすじは、まず天竺の精涼山の石橋にて、親獅子が子獅子を
千尋の谷に突き落とし這い上がってきた子獅子のみを育てるという
故実を表現する前半と、旅の僧同士が道連れになるが、お互いの
宗派が違っていた為に互いの宗派自慢をコミカルに張り合う中盤、
突如吹いてきた風に獅子の出現を恐れ僧侶達が立ち去った後に
親子の獅子の精が現れ、牡丹の花と戯れ獅子の狂いを見せる
後半という流れで、一つ前の絵本太功記とは違い、物語を楽しむ
というよりは、舞踊の見事さを楽しむという作品のようです。
まず、三味線、太鼓が続き石橋での獅子の様子を唄いますが、、
正直、何と言っているかは半分くらい分かればいいくらいな感じですが、
そこは、まあ雰囲気を楽しむというところと、パンフレットと副音声で
大体の内容を把握といったところです。。。
そして、ついに獅子が登場
親獅子は片岡仁左衛門(昔、メガネのCMに出ていたダンディな方です)、
子獅子はその孫の片岡千之助が演じます。
親獅子、子獅子共に前半は獅子舞の獅子をハンディサイズにした
小さな獅子(親は白、子は赤)を持ち、石橋や清涼山の風景を踊り、
その後、千尋の谷に親獅子が子獅子を突き落とします。
寝た状態の子獅子を親獅子がサッカーボールのように蹴り転がす様子が
少しユーモラスで、何と言うか微笑ましい感じです
その後、谷にから子獅子が駆け上がってくる様子が力強く演じられ
親獅子と再会をし退場して前半が終了、割りと落ち着いた感じですが、
踊りの見事さは流石に伝統の凄みを感じさせます
そして、がらっと場の雰囲気を変える旅の僧の登場です
最初は旅の道連れが出来たとお互いに喜ぶのですが、宗派の違う
浄土宗、法華宗と分かり、そのうち教義の張り合いになっていき
コミカルな動きと古い言葉遣いが逆に新鮮で笑わせてくれます
特に、終盤に太鼓と鐘を鳴らしつつ踊りながらお互いの念仏
「南無妙法蓮華経」と「南無阿弥陀仏」を唱え合い、ヒートアップを
していくうちに、いつの間にか唱える念仏が入れ替わるというのは
ベタなんですが、思わず笑い声が出てしまいました
そうしていると風が突如吹き、獅子が現れる事を恐れた僧達が退場し
舞台に三つの台が組まれ、牡丹の花がそえられます
そして遂に、長髪の獅子の登場です
おお、来た来た~~
最初は牡丹の花に戯れる様子を踊りますが、三味線、太鼓、唄の
ボルテージが上がっていくと、あの長髪を振り回す狂いが演じられます
それまでは、長髪はグルグル回すのだけだと思ってたのですが、
実は、髪を左右に振るう「髪洗い」、髪を回転させる「巴」、
髪を舞台に叩きつける「菖蒲(しょうぶ)叩き」の三種類の動きが
あるというのを初めて知りました
あ、ホントだ、髪を前に垂らして左右に振ってる
そして、、おおっ、、グルグルと回してる~~
その後、左右に大きく頭を振って舞台に叩き付けてる、付けてる。
そして、一連の動きを見せた後、クライマックスは三味線、太鼓が
最高潮の盛り上がりを奏で、その中で見せる巴です
これでもかというくらいに髪を回し続ける姿は、鬼気迫る迫力があり、
演奏の迫力と張り合うような狂いに思わずグッときて目が潤んでしまいました
いやぁ、凄いもんです。
久しぶりに良いものを見たなぁと感じました
緞帳が降り、25分の幕間になります。
続く
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