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42歳の初恋 その13

2013年12月20日 13:03

僕は、数ヶ月前に連絡を取ったクラス会幹事に電話を掛けた。

お?どうした?お前から電話なんて珍しいなぁ

僕は、丁度長距離便の配達が入ったので、行きがけに実家の方を通るから、会えないか?と聞いた。

、、、何かワケありだな?わかったよ。

ありがたい。
普段なら岩手に向うのに少しでも休みたいところだが、優先度はこっちがかなり上だ。

僕はトラックを飛ばして、故郷を目指す。

約束の場所で、会うとすぐに本題に入った。
彼女との経緯を、彼女と逢って吹っ切れた姿を見せて安心させたい。出来ることならまた友達からやり直したい。

もしそれらが叶わなくとも、一目逢いたい。

急遽セッティングしてくれる事になった。
その日が12月21日
そう。
明日だ。

彼女のメールから一ヶ月とちょっと、やっとこの日が来た。

でも、不安はある。
また病気が再発しやしないか?
彼女に笑って逢えるだろうか?

だって、長かったんだ。一ヶ月がこんなにも長く感じた事は無い。物足りなかった事は無い。辛かった事は無い。寂しかった事は無い。逢いたかった事は無い。愛しかった事は無い。

頼む、僕が一ヶ月感じていた
物足りない気持ちの千分の一でいい、
寂しい気持ちの一万分の一でいい、
逢いたい気持ちの一億分の一でいい、
愛しい気持ちの一兆分の一でいい、
貴女が感じていてくれたなら、僕はもう、それだけでいい。

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