４２歳の初恋 その９

決まりだ。
死のう。

こんな馬鹿、いなくなればいい。
まずはヤケだ！酒だ酒！

キッチンのスコッチに手を伸ばす。
この間開けたばかりのスコッチがあっという間に空になる。
酔いが回ると、涙が止まらなくなった。
泣き上戸ではない。が、悔しくてたまらない。

僕は何を望んでいた？
何故、それ以上を望んだ？
何故今までの関係を壊した？
何故彼女を苦しめた？
何故？何故？
何故今のうのうと生きている？

拳を握りしめた時、後ろから声がした。

なにやってるの！？

ヨメが起きてきていた。
一度寝たら、滅多に起きてこないクセに。

何か様子がおかしいと思ったら、、、、
ねぇ、どうかしたの？

泣きながら泥酔の僕は、ゆっくりとヨメに口を開いた。

つづく