運命

ギャハハハ、たいそうなこったナ、

おまえは運命があると思うか？

わからない？、

これがあるんだな、ギャハハハ

なぜかって？

それはおまえの明日がわからないからだ、

おまえの、あしたはわからない、

ところがギッチョン、

おまえの明日はわかりきっている、ギャハハハ
おまえの明日は、今日の続きだ。
今日と同じ、あしたがある、
昨日と同じあしたがある、

違いは、亭主の給料が前より安くなったこと、
違いは、息子や娘が昨日より、生意気になったことだ。

違いは、娘に男ができてハラボテになったこと、
違いは、息子が女に孕ませたこと、
ギャハハハ


おまえは、運命というと、赤い糸を思い浮かべるだろう、
運命の出会い、

運命の恋に落ちる、

ギャハハハ

ばあ～か、そんなことがあるわけないだろ。

イイか、人生とは科学で成り立っているんだ、
釈迦が十二因縁で2000年前以上昔に、とっくに、証明している。
因果律、ま、早いハナシ、原因結果で成り立っている

今日の原因があしたで、昨日の結果が今日だ。

おわかりか？

昨日は決してあしたになることはない、
明日は今日に戻ることはない。

こんな簡単なことは誰にでもわかる、おまえにだってわかる、ギャハハハ


うんじゃ、運命が入り込む余地はどこにあるんだ？

そもそも、運命って、なんだ？

運命って、おまえの勝手な都合だろ。
なぜなら、おまえの運命を悪く考えないだろ、ギャハハハ
赤い糸と同じようにナ。


オレが言っている運命は、もっと科学だ。ギャハハハ


イイか、こういうことだ、

今日と明日の連続で、運命が入り込む余地はない、
なぜなら、昨日と今日の間に運命が入り込まなかったからだ。
おわかりか？

しかし、運命はあるのだ、ギャハハハ

おまえは今、ここにいるわな、

紛れもない事実だ、
同じように、
おまえ以外の他人もいる、紛れもない事実だ、

ヒトはヒトとの関わりの中でしか生きられない。

なら、簡単だろ、
おまえとヒトとの関わりが運命なのだ。

わかりにくいいなあ、ギャハハハ

平たく言えば、
運命とは、隣にいるロクデナシの亭主、
運命とは、隣にいる出来損ないの息子や娘、
運命とは、隣の芝生にいる、おまえに色目を使っているイケ好かない
ご近所さんなのだ。

ギャハハハ

残念だな、おまえの運命とは。

ところがな、

おまえのアタマの中身を変えると、
ロクデナシの亭主も
出来損ないの子供も
いけ好かない隣のご近所さんも、

かけがいのない、おまえの運命になるのだ、

おまえのアタマではわからないだろう、ギャハハハ

今日と明日が同じから、今日と明日は違う、
それがわかれば、
おまえは、運命を意識できる。

わからなければ、
いつまでたっても今日と明日は同じで
いつまでたっても昨日と今日は同じだ、

いつまでたっても、ロクデナシの亭主はロクデナシで、
いつまでたっても、デキソコナイの息子娘はデキソコナイで、
いつまでたっても、隣の亭主は色目を使っているイケ好かないヤツだ。
ギャハハハ

うんじゃ、どうやったら、わかるかって？



運命ってな、

おまえの背中に書いてある、

ギャハハハ


オレか、悪女の股ぐらに書いてある、蝶々が二匹

ギャハハハ