短編 口コミ Or ステマ

女子大生A子はネットの口コミを
信じて生きている。
服も化粧品もすべてネットで口コミを見る。
そして一位のものを選んでいる。

同級生のB子はA子と正反対で
携帯もパソコンも持っていない。
そんなB子のためにA子はパソコンを
買うのを手伝うことに。

B子は家電量販店で十万円以内の
パソコンを買おうとするが
A子はネットの口コミが良くないと
B子に別の商品を勧める。
ネットができればいいというB子の
意見も聞かず予算を上回るパソコンを勧める。
A子はネットの最安値を盾に店員に
強引に値引きを要求
結局、2人はパソコンを買わないで外へ。

A子はあの店の口コミを書いてやると息巻く
2人は気を取り直して、映画を見ることに。
8人も侍と愛空が候補になる。
A子は口コミを見て8にんも侍を
みようと提案。
しかし時代劇を見ないA子は爆睡。
終わったころに目が覚める。
B子は寝ないで見て感動していた。

お茶を飲みに行くことに
した2人は口コミで一位の美味しいスイーツ
の店に向かうがそこは路地裏の高架下にある
薄汚い飲み屋だった。
そこで味噌で作ったというクソミソケーキ
を食べることに。
しかし味は美味しくなかった。
B子はネットの口コミの信憑性について
疑問を投げかける。

そこへ同じく口コミを見てきた
若い男性が入ってくる。
KO大学理工学部の彼を
A子は逆ナンしようとする。
男性は村上春樹の本を読んでいる。
A子は口コミを口実に話題を合わせようとする。
しかし口コミしか見てないので
断片的にしか答えられない。
するとB子が、私は村上春樹は嫌いだと
言い出す。男の子も春樹が嫌いで
何回も読んでいたそうである。
B子と男の子が仲良くしゃべりだし
A子はご機嫌斜め。

男の子がB子の名前を聞こうとした時
A子は無理やりB子にお金を渡し
レジへいけと促す。
そしてA子は男の子に自分の名前を
教えるのだった。

すると男の子の表情が曇る。
うわっ、店員を恐喝？映画館では居眠り
自己中心的で友達はゼロ。
あんたの口コミ最低だね。

B子を引っ張り出して
帰ろうとするA子。
自分の口コミをしたのは
B子だと責めるがB子はネット環境がない。

A子は彼女の悪口を
書き込んでやろうと
携帯片手に道路を歩く。
そこで車と衝突。

Aは瀕死の渋滞。
Bは公衆電話で電話している。
ありがとうございました。皆さんの口コミの
お陰で気分が晴れました。
報酬の十万円振り込みます。

A子はB子がお金で自分の口コミを操作
したのを知った。

早く救急車を呼んでー
と頼むがB子はA子のスマホで
口コミを見ながら何処の病院が
いいのか探している。

満足度一位の病院は
30キロも離れた病院だった。