『貧乏はお金持ち』橘玲著、講談社+α文庫

この本を手に取ったのは、橘玲著だから。デビュー作『マネーロンダリング』はメチャクチャ面白かった。今となっては金融情勢が急変してしまっている為若干古い感じになってしまうかもしれないが、当時は非常に新鮮で示唆に富んでいた。その後は小説というより指南書みたいな本(ケイマン諸島に口座を作りましょうとか)を書いているが、いつもこの作者の物事の捉え方や説明力には脱帽してしまう。さて本書であるが、いつものように主題は「世の中のリアル」を知らせる事(知らなくて損してるんだよ、みたいな話)。中心はサラリーマンのマイクロ法人化(1人法人とか1円法人等)を薦め、国家を道具として使い本当の自由を求めていく為の１つの方法を提案している。勿論ケースバイケースなので、読んで理解して自分なりに当てはめて考える事が大事なんだけど、色々な事を整理してくれてるので、とっても解りやすい。いつもながら感心しながら読みました。本当は学校教育で、これから就職する人なんかには、こういう世の中のリアル
を教えてやるべきなはず(無理ダガ)。日本は自由であるが故に当たり前の如く責任が発生する。何でも申請主義なので自分から動かないと損をする。こんなんで生きていけんのか?みたいな若者が多過ぎるのは、やはり教育の責任だ。